2011年10月12日(水)、jun ashida(ジュン アシダ)が2012年春夏コレクションを発表した。会場では、やさしく心地よい音楽が全体を包み込み、ロマンティックで女性の本来的な美しさを引き立たせる服たちの登場を予感させた。
柔らかなオーガンジーが幾重にも重ねらたフリルが、動くたびに軽やかな光を放つカクテルドレスからショーがスタート。初夏に咲き誇る花々の息吹を感じさせるパステルカラーやヴィヴィッドなビタミンカラー、モノトーンといった明るいカラーパレットで展開された。
中でも注目なのは、一枚の布をらせん状に巻きつけてシルクの美しさを繊細に表現したカクテルドレス。ヴィヴィッドなカラーと大胆なオフショルダーが爽やかなセクシースタイルを表現した。スーツやワンピースは少しクラシカルなシルエットや、コンテンポラリーアートのようなプリント、大胆なマリンスタイルが印象的。上質な素材と仕立てが成熟した女性にふさわしい上品なアーバンスタイルだ。コーディネートのポイントはエレガントなスカーフ使い。肩からウエストに通したストールが豊かな表情をプラスした。
フィナーレは華やかなイブニングスタイルの饗宴。白やイエロー、オレンジ、ライムグリーンといった鮮やかなカラーのドレスに黒の刺繍を大胆にあしらって、ミステリアスでドラマティックな雰囲気を演出。スパンコールの総刺繍は満天の星を集めたように瞬いている。何種類ものレースリボンが踊る黒のドレスが、大人の女性だけが醸し出すことのできる華麗さと可愛らしさを描き出した。
ジュン アシダならではのセンスとクチュールテクニックが生み出した、爽やかでエレガントなコレクションとなった。