2011年10月18日にYasutoshi Ezumi(ヤストシ エズミ)が2012年春夏コレクションを発表した。
毎シーズン学術理論をインスピレーションソースとしているYasutoshi Ezumiは、今シーズン『弦理論(ひもりろん)』に着目した。素粒子や原子といった微小なものを含む世界のすべてが“ひも”によって構成されているという考えの基で、今回のコレクションピースが生み出されたという。
黒やネイビー、ベージュを基調とし、シルエットはタイトにまとめられた。それによって引立つのが、ニット使いのディテール。シャツやミニマルなドレスに施されたラダーテクニックが印象的だ。ボリュームのあるストールもインパクトがあり、コンセプトが巧みに表されている。
花柄にも見えるプリントアイテムはひもの写真をモチーフ化したもの。自然自体もひもによって成り立つということが表現されているのだそう。後半には裾のカッティングによってミクロの世界を思わせるルックが登場し、構築的なニットのロングドレスによってショーの幕を閉じた。
細いひもから生まれる世界の無限の可能性が感じられたコレクションだった。