ズッカ(ZUCCa)の2017年春夏コレクションを紹介する。100年の時を経て、いまだ完成されていないガウディのサグラダファミリアからインスピレーションを受けた今シーズン。テーマは「UNFINISHED」だ。
ヨーロッパの古い家屋で見られる壁紙風のプリントには、塗り重ねるように歪んだストライプをのせた。深い赤と青からなるレトロな風合いのはずなのにその仕上がりは斬新で、モダンな柄へと昇華されている。これは今季を象徴するテキスタイルとして、ウィメンズの軽やかなワンピースからメンズのオーセンティックなカッターシャツにまで採用された。
デニムをモチーフにしたワードローブは、何かと何かを組み合わせるデザインで表現していて、サグラダファミリアが時とともに少しずつ次ぎたされ、完成に近づく工程を連想させる。トロンプイユのパッチワークは、濃淡や模様の異なる幾種類ものデニムを忠実に再現。また、フリンジデニムは軽いカットソーにドッキングしている。
ヴィンテージスカーフを袖に施したようなカットワンピース、パターンを多方向のストライプで構成したシャツもそうだ。花柄の継ぎ接ぎに見えるテキスタイルはランダムに配された薔薇と小花が軽やかに舞い、ふわふわと揺れるワンピースによく合っている。