プラダ(PRADA)が、2017-18年秋冬メンズコレクションをイタリア・ミラノで2017年1月15日(日)に発表した。
今シーズンは、コンクリート調の豪勢な邸宅のような会場。天高の開放的な空間に、まるで迷路のようなランウェイが設置されていた。
意表を突かれるようなファーストルックであった。至ってシンプルな組み合わせに、ファーベルトをアクセントにした70年代風のカジュアルなスタイル。続いて、コーデュロイをメイン素材にしたルックが足早に駆け抜ける。
ウィメンズも同様。メンズルックと見紛うほどのセットアップは、トロンプイユ調のレザーハンドバッグで、かろうじて性別を認識できる。なめし革のジャケットやパンツ、カウファーレザーのコートなどはジェンダーレスに着こなせる万能なアイテムだ。
全体的に、メンズではコンパクトなシルエット。サファリジャケットなどは、ウエストをキチンとベルトで止めて、カジュアルながらも高貴な印象を残している。はたまた、分厚いニットもパンツにタックインしてみせている。ウィメンズは両極端で、マニッシュなものからフラワーモチーフのロマンティックなものまでが登場している。
そんななか、控えめではあるが芸術的なモチーフが所々を飾り始めていることに気づく。ニットには抽象画が落とし込まれ、ハンドバッグにも絵画的モチーフが現れている。最初は会場とワードローブの共通点が見出せなかったが、ときを経てこのアートの存在の大きさに気付かされていく。
そのアーティスティックなデザインに引けを取らず、シューズは実に多様な顔ぶれ。ファーをふんだんにあしらったラグジュアリーなチロリアンシューズ、技巧的装飾を配したメンズサンダルやポエティックなパンプスなど、足元では芸術を大胆に融合させていた。