ニューヨークコレクションにて3.1 フィリップ リム(3.1 Phillip Lim)が発表した2012年春夏ウィメンズコレクション。「Free Forming」をタイトルとし、風にたなびくカイトのフォルムを追求して、カイトの自由な動きとはかなさを凝縮し表現している。そして、糸の力強い緊張感によって自由にたなびくカイトの姿は、現代の洗練された若者の姿そのものを映し出す。
太陽の光により色褪せたようなオレンジやレモンイエロー、シェルピンクなど全体的に淡く、柔らかな印象のカラーにブラックを入れることで全体を引き締めた。
カイトの構造や枠組みに注目し、翼からインスピレーションを受けて生まれた独特のフォルムに加え、カイトのテールの表現にはシフォンのレイヤーを使用。また、柔らかいドレープは墜落するカイトの姿をイメージした。
ボンディングレザーや、メンズライクな印象のデニム、張りのあるメッシュなど、軽快さとは相反する質感の素材を組み合わせることで軽快すぎないように調和させている。
カイトが飛ぶ瞬間の絶妙なバランスを『軽量感』『脱力感』『重厚感』という完璧なバランスで表現した今季のコレクション。色、フォルム、素材など様々な要素の相互作用に注目してみてほしい。