キャス キッドソン(Cath Kidston)から、クレッセントローズのプリントをのせたバッグコレクション「カラー バイ キャス キッドソン(COLOUR by Cath Kidston)」が登場。2017年9月7日(木)より、全国のキャス キッドソン直営店及び、オフィシャルオンラインストアにて販売。
キャス キッドソンの真骨頂である華やかなプリントとカラー。その表現が、「カラー バイ キャス キッドソン」では新たな進化を見せる。キャッチーなカラーリングなのにシンプルで、どんなコーディネートにも合わせやすい。ドローイングタッチで描かれたクレッセントローズは、これまでのキャス キッドソンであまり見たことのないイメージで仕上げられた。
ローズの花と葉に投影されたシックで上質な色味は、ベースとなるカラーを惹き立てる。レッド、ピンク、ネイビー、モーヴなどバリエーション豊富な12色のカラーは、どこか深みがあって色合わせを選ばない。どんな人でも、お気に入りのカラーを見つけられることができるだろう。
特に、オーバーナイトバッグは、マチのある大きなサイズで収納力に優れたボストンバッグ。デイリーはさることながら、ショルダーストラップとパッカブル仕様で小さく折りたため、小旅行の力強い味方となる。
「カラー バイ キャス キッドソン」では、オーバーナイトバッグ、ショルダートート、タブサドルバッグ、バックルバックパックの4つのスタイルに加え、大小2サイズのポーチを同色で展開する。また、このクラシカルな花柄が映えるモデルといえば、やはりレトロなフォルムの「タブサドルバッグ」だろう。秋冬に活躍するベロアやファー素材のアイテムとも抜群の相性を見せてくれそうだ。
キャス キッドソンは1993年に設立されたイギリスのライフスタイルブランドだ。創始者はキャス・キッドソンという女性。彼女はその当時、インテリアデザイナーとして働いていた。職業柄、様々なお宅を訪れる機会があり、その時に出会ったある一軒の家がきっかけでキャス キッドソンをスタートしたそうだ。CEOケニー・ウィルソンがその始まりから、ブランドの進化の過程、一番の魅力であるプリントについて話してくれた。
ブランドのはじまりを教えてください。
インテリアデザイナーとして働いていたキャス・キッドソンは、ある民家のバスルームで、浴槽の側面にフローラルプリントが張られているのを目にしました。「新しい壁紙の使い方だな」と、興味深く感じた彼女は、そこから着想を得てデザインを作ったと言います。こうして誕生したのが「モダンヴィンテージ」というコンセプトで、キャス キッドソン初のオリジナルデザインで現在も人気の「アンティークローズ」に繋がっています。
その「アンティークローズ」をはじめとするフローラルパターンは、「モダンヴィンテージ」にどのようにリンクしているのでしょうか。
1990年当時、ロンドンでは真っ白のペンキで塗ったような、無機質でシンプルなインテリアがモダンだと言われていました。そこにヴィンテージのフラワープリントを合わせる組み合わせが、ブランドテーマである「モダンヴィンテージ」のインスピレーションとなりました。
分かりやすいものでいえば、当時のiMacカバー。iMacはとても現代的なものですが、その上から被せるカバーをヴィンテージの花柄にしたのです。今であれば、スポーティーなバックパック、それからiPhoneカバーもそうですね。キャス キッドソンのパターンは、あるひとつのインテリアの一部となり、常に新しさと懐かしさを掛け合わせることで完成するのです。
最初に世の中に送り出した商品は、どのようなものでしたか。
日本ではバッグのイメージが強いかもしれませんが、キャス キッドソンはホームウェアグッズから始まったブランド。実は、一番最初に彼女が作ったものはアイロン台だったのです。ある日、彼女がアイロンをしていた時、アイロン台がただの銀色で“つまらないもの”だと感じ、買った布を貼り付けてみたのが始まりだったそうです。
その出来事からも言えるのですが、キャス キッドソンのメッセージとして「brighten up your day(あなたの一日を明るくする)」という言葉があります。インテリア、ファッションなどのグッズは人々の生活を輝かせたいという想いのもと、ウィットに富んだデザインなのです。
こうして誕生した「アンティークローズ」をはじめとする“モダンヴィンテージ”な製品が、イギリスの女性たちの目にとまるようになる。キャス キッドソンはイギリスの国民的ブランドへ、更には世界で愛されるブランドとなっていく。
イギリス国民に愛されるブランドとなった理由は何だと思いますか。
イギリスの皆さんに愛されるようになるに至った理由はいくつかありますが、まずひとつは、お店を出して、お客様に見てもらえる環境を整えていったということでしょう。
初店舗のオープンに選んだ場所はホランド・パーク。実はこの場所は、ノッティングヒルというエリアの一部。ジュリア・ロバーツとヒュー・グラントが主演であったラブストーリー『ノッティングヒルの恋人』という映画の舞台になった街です。
初店舗がオープンしたのは、まさに『ノッティングヒルの恋人』ブームの夜明け前でした。ノッティングヒルは、映画をきっかけにトレンド発信地になっていった場所でもあります。当時は無名だった場所も、今では観光客でいっぱいの人気スポットです。
その後、世界に名を馳せるようになりましたね。
その後は、世界中のお客様にも見てもらえるよう、店舗を広げていきました。商品を展開する上では、ヨーロッパ、中東、それからアジア、各地のお客様それぞれに好まれる活動を行ってきました。世界中のローカルな意見を吸収するというのは、とても大事なことだと思っています。しかし、それと同時に世界各地でニュアンスの異なることをしていても、最終的にグローバルブランドとして統一したフィーリングを共有・表現していくことも大切です。