ニナ リッチ(NINA RICCI)の2018年春夏コレクションが、フランス・パリで発表された。
アーティスティック・ディレクターのギョーム・アンリが手掛ける今シーズンは、フランスの多国籍部隊からインスピレーションを得た。海軍を想起させるブルー、陸軍を思い起こさせるオリーブグリーンやサンドカラーといった力強いパレットに、ゴールドイエローやホワイト、ラベンダーピンクといった淡い色彩を交えて、エレガントなミリタリーウェアを完成させる。
コスチュームの数々は、厳かな佇まいはそのままに上品にアップデート。肩章のついたトップスはレース素材で、ボディスーツは光沢あるシルク地で仕立てられ、一気にフェミニンなピースへと引き上げられる。
マントは、シフォン素材を使って風にたなびく仕様に。トレンチコートも同様にしなやかなファブリックが用いられ、ウォーキングに合わせて爽快な表情を振りまいていく。フランス多国籍部隊のアイコンであるエプロンは、レザーを使ったドレスへと早変わり。
コート、ケープ、シャツなど、男性的な要素が強い崇高なトップスは、ピンっと飛び出たショルダーをポイントにリデザイン。肌触りのよいジャージや着心地のよいデニムなど、カジュアルなファブリックが選ばれているが、三角形に飛び出た“猫の耳”ショルダーによってチャーミングに生まれ変わっている。
ミリタリー調のデザインが基調だが、そこにエスニックなエッセンスも交えて“多国籍”であることが表現される。マハラジャのイメージと重なる、ジョッパーズパンツやウエストのくびれたルダンコート。また、頭の上でふわふわと揺れる羽根飾りやフェザーで飾られたドレスもまた、民族的な要素を孕んでいる。