エンジニアド ガーメンツ(ENGINEERED GARMENTS)は、セレクトショップを主軸に運営する「ネペンテス(NEPENTHES)」からデザイナー・鈴木大器により発足した、ニューヨーク発信のメンズブランド。レディースラインFWK BY ENGINEERED GARMENTS(エフダブリューケー・バイ・エンジニアド ガーメンツ)とともに、ニューヨークにて企画から生産までを行って作られる服には、ミリタリー、アメリカントラッドといった要素が落とし込まれ、カジュアルでありながらどこかクラシカルな雰囲気を持ったピースが揃う。

また、大胆なパーツ使いや柄などのディテールをベーシックなデザインに付け加えることで、単なるデイリーウェアに収まらず、常に独自のスタイルを投影したウェアを提案している点も特徴的だ。コレクションに登場するレイヤードスタイルのルックからは、洋服を着ることの楽しさ、面白さが溢れている。

エンジニアド ガーメンツが見せる洋服の世界を、ブランドを象徴するキーワードに分けて紹介する。

レイヤードで楽しむ着こなし

エンジニアド ガーメンツの面白さはレイヤードスタイルによって見えてくる。春夏、秋冬問わず、様々なアイテムを組み合わせて、独自性のある世界観を見せる。2018年春夏コレクションでは、LOVE & MUSICを象徴するキューバとジャマイカをイメージしたカラーや柄を使ったアイテムを、自在に組み合わせ、色で遊んでいるかのような、開放的なスタイリングを提案。

イエロー、レッド、グリーンなどで表現された色鮮やかな洋服達が、時にはトーンを揃え、時には大胆に様々なカラーを取り入れることで生き生きと輝く。

全身をワントーンでまとめたスタイリングも登場。シャツとネクタイといった硬派なアイテムに、つなぎを組み合わせ、上品なワークスタイルを構築。ストールやハットなど小物も全て深みのあるグレーで揃えることで、シックながらも独特なオーラを残す。

異なる柄のアイテムを組み合わせることで、1つ1つの個性が際立つ。チェックのドレスにはアニマルジャカードのプルオーバーを合わせ、アメリカの国旗を描いた大判のストールを羽織っている。ラフに組み合わせたかのようにも見えるが、ウールリッチ(WOOLRICH)との別注ジャカードが見せる生地の深みが、品の良さを演出する。

エンジニアド ガーメンツ流アメリカントラッド

エンジニアド ガーメンツを語る上で欠かすことのできない、アメリカントラッドのエッセンス。しかし、ダッフルコートや緩やかなシルエットのジャケット、ワイドなウールパンツやチノパンなどのアイテムはどれも、ベーシックウェアでありながらも、大胆さやある種の極端さを加えられることで、ワイルドでオリジナルな空気感を纏う。

シンプルでクラシックなネイビーのジャケットには、カジュアルなカーキのパッチワークパンツを合わせて、軽快なジャケットスタイルに。パンツの光沢感とともに、ジャケットの中に着た、ダブルの柄ベストが華やかさをプラスする。