アミ アレクサンドル マテュッシ(ami alexandre mattiussi)の2019年春夏コレクションが、2018年6月21日(木)にフランス・パリで発表された。
今シーズンの物語の舞台は小麦畑。会場は、田舎街に来たような穏やかな雰囲気で、ほんのり麦のこおばしい香りが漂う。
カラーパレットは、その麦畑を投影するように柔らか。ブラウン、ベージュ、ホフホワイト、ネイビー、そして穏やかなコバルトブルーとパープル。そこにブランドのアイコニックカラーであるポップなレッドが加わる。
アウターは、とにかくミニマル。トレンチコートはラペルの大きいレトロシックなフォルム、ナイロン素材のコートは無駄を省いたシンプルなデザインで軽量感たっぷりだ。麦畑に吹く穏やかな風をうけて、ふわりと膨らむのが印象的だった。一方ボトムスはほとんどが緩めのシルエットで、股上は深め。なかにはサルエルパンツみたいなものも登場している。さらにハーフパンツのコーディネートは、スパッツのレイヤードがポイントになっている。
今シーズンのスタイリングは、フォーマルとカジュアルの要素が交錯する。シャツの上にはトラックスーツやアノラックパーカーを、トラックスーツにはニットを。最初から最後まで登場したハットは、抜け感とともに、アミの冒険心を表しているようだ。ゆっくり紡いだ今季のコレクションは、小麦畑に漂う空気とおなじ、柔らかさや穏やかさが感じられる。