ラルフ ローレン 50周年アニバーサリー コレクション(Ralph Lauren 50th Anniversary Collection)が、2018年9月にニューヨークで発表された。
2018年フォールシーズンのコレクションは、50周年アニバーサリーショーとして発表された。ラルフ ローレンの、アメリカンデザインに対する明確なビジョンを示しながら、多様性に満ちた世界を表現する。
デザイナーのラルフ・ローレンが念頭に置いたのは、独創的であることに生きがいを感じ、多彩な要素を組み合わせて独自のスタイルを作り上げるタイムレスなヒロイン。表現の自由や強さ、個性を讃えるピースが展開された。
アイキャッチなのはリッチな装飾や素材だ。きらびやかなラメやゴールドの装飾を施したドレスや、メタリックな素材で仕立てられたスカートなどが登場。上品な光沢感のベロアは、カジュアルなスカートや凛としたロングコートから、エレガントなロングドレスに至るまで、様々なピースに採用された。袖や襟にゴージャスな装飾を施したロングコートは、華やかでありながら落ち着いた、風格のある仕上がりとなっている。
柄のジャカード地やベロアなど様々な素材をランダムにパッチワークして構築されたドレスは、ヴィンテージテイストの、表情豊かな風合いが魅力。星条旗モチーフがあしらわれた、象徴的なルックだ。アーシーカラーのベルベットを繋ぎ合わせたドレスや、繊細なテキスタイルのパッチワークドレスなど、クラフト感溢れるパッチワークも散見されたディテール。多様な要素を繋ぎ合わせる、ブランドの多面性を体現しているかのようだ。
メンズのルックは、トラディショナルな紳士像を提示。ブラウンやカーキ、グレーなどをメインのカラーパレットに、オーセンティックなセットアップなどを展開した。フェアアイル柄のニットや、レザーブルゾン、チェックのウール地で仕立てたジャケットなど、王道ともいえるトラディショナルなアイテムを組み合わせ、ラルフ ローレンならではのパワフルでマスキュリンなスタイリングを見せている。
注目したいのは、丸みを帯びたフォルムやディテール。テーラードジャケットやシャツの襟は曲線を描き、オーバーシルエットのコートは、肩よりも一回り大きく緩やかなシルエットに仕立てられている。至って男性的でありながらも、大らかな表情のウェアが勢揃いした。