シクラス(CYCLAS)はミニショー形式で、2019年春夏ウィメンズコレクションをフランス・パリで発表。2018年9月27日(木)に開催された。テーマは「WOMAN - Abstraktes Bild」。
男性性と女性性をミックスさせたシルエット、ソフトな素材とタフな素材の融合。得意のアプローチでデザインされた洋服は、従来のイメージを脱し抽象化され、モダンなフェミニニティへと昇華している。いずれのピースも日本人デザイナーならではの繊細なハンドクラフトと縫製の技術が光っている。
象徴的なのは、マスキュリンなイメージの強いテーラードのアレンジ。脇の下からをカットアウトして、バンドのような帯状布で繋ぎあわせベストに仕立てた。紳士服をベースとしているようなビックサイズながら、サイドを開くことでふわりと広がるフェミニンな動きをピースにもたらしている。ボトムスもフレアなパンツを選び、トップス同様に風になびくアレンジを加えた。
かっちりとした印象のトレンチコートは、その正統派なルックスからは距離を置き、柔らかさを求めた。特徴的なのはアームのアレンジで、量感をたっぷりと取りそこにギャザーを施すことでふんわりとしたシルエットを作り出している。
Wポケットのワークアウターも、同様にギャザーを入れて。バッグスタイルに丸みを持たせることで、メンズライクなものを女性らしく上げている。
ドレス類は繊細な手法を使ってデザイン。ストライプのハーフスリーブドレスは、ウエストの辺りだけ配色をチェンジ。つなぎ目・色の変化がわからないほど細やかなテクニックで作り出したピースは、腰回りをシャープに見せてくれ女性に嬉しい仕掛けだ。