アール エー ビー ディー(RABD)の2019年春夏コレクションが、2018年10月19日(金)に渋谷・ヒカリエで発表された。
東京コレクションに初参戦となるアール エー ビー ディーは、「ストリートでありながらモード、モードでありながらストリート」をコンセプトに、2017年に設立されたブランド。デビューコレクションとなるテーマは、「SHINJUKUSTYLE」だ。
心地よいとは決して言えない、激しいノイズ、そして眼が眩むほどの照明のフラッシュと共に、ショーはスタートした。会場は、夜中まで若者で賑わう都会のクラブを表現しているのだろうか。大爆音のサウンドと、激しいフラッシュはショーが始まっても止まる気配はない。
ランウェイに現れたモデル達が纏うのは、会場のフラッシュを現すかのような、白と黒に分かれたピース。強烈な照明演出にようやく眼が慣れてきた頃、その様々な表情を持ち合わせたスタイリングに気付かされていく。
パンツは、ストリート間溢れるオーバーサイズが主流。裾を引きずるほど分量をゆったりと取ったパンツには、かっちりとしたレザージャケットを組み合わせて、ハードな印象をプラスする。レザージャケットは1つ1つ異なるデザインで作られていて、大胆に襟を裏返しにしたものや、首周りをすっぽり覆うような構築的なフォルムのものなど、その立体的なシルエットが目に留まる。
眼を凝らしていると、見えてくるのは素材使いの面白さ。例えば、ハードなレザージャケットが続く中で、突然類似したシルエットのPVCジャケットが現れたりする。そんな“フェイク”からは、デザイナーの皮肉ともいえるような遊び心が感じられる。
また印象的だったのは、床まで届きそうなほどの長いベルト。モデルが歩く度に、ゆらゆらと揺らめき、自由なシルエットを描いていく。ハードな服の中で、その存在は際立っていて、観る者に余韻を残していた。