ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA) 2019年 秋冬 メンズコレクションが、2019年1月12日(土)イタリア・ミラノ市内で発表された。今季のテーマは、“イタリアン エレガンス”。 1940年代のエレガントな男性のスタイルを再解釈したコレクションが展開される。
真っ赤に彩られたランウェイに、咲き誇る花々が置かれたステージ。そこはおそらくブランドのアトリエをイメージしているのだろう。白衣を纏った職人たちが、ミシンや針を使用しながら、忙しなく洋服を仕立てている。
ショーの始まりの合図と共に、そのステージの奥からモデルたちが現れた。今季の主流となるのは、テーマを体現するエレガントなスーツスタイル。それらは、ステージで働き続ける職人たちがたった今作り上げたかのように、彼らの身体にぴったりとフィットしたパーフェクトな佇まいだ。
ビッグショルダーや、ワイドなトラウザーがつくり出すV字のボディーラインなど、男性のセンシュアリティーを強調したクリエイションの数々が登場。中でも、ブランドのアイコンカラーであるブラックで統一したスーツスタイルは、男性のセンシュアリティをひと際引き立てている。
一方で柔らかなオールクリームカラーで彩られたルックも登場。ラペルの太いダブルブレストコートに、3ピーススーツを合わせたルックは、“ジェントルマン”を連想させる出で立ちだ。
うっとりとしてしまうクラシカルスタイルが続いたかと思うと、ワードローブの雰囲気が一変。端正なシルエットはそのままに、ブランドらしい遊び心溢れるモチーフが、テキスタイルを彩っていく。レオパード柄かと思いきや、イタリア名物“コーヒー豆”の絵柄を散りばめたガウンコートや、中世の絵画を彷彿とさせる天使柄のニットが登場。
またモデルが手にするステッキをプリント柄に取り入れたプルオーバーとジョガーパンツのセットアップは、上質な素材で、カジュアルな雰囲気を感じさせないエレガンスな気品を保っている。
ラストかけて現れるのが、ブロケードを取り入れたゴージャスなスタイル。しかしそこにもやはりブランドの遊び心が溢れていて、瑞々しいブルーのブロケードコートの下には、“口髭柄”プリントのガウンをセット。ラストを飾った煌めくガウンには、そのショールカラーやカフス、腰に巻くリボンといったディテールに、赤や黒といった異なるカラーをベースにしたブロケード生地が差し込まれていた。