ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)は、2021-22年秋冬メンズコレクションを発表した。
ドルチェ&ガッバーナ公式サイトやファーフェッチ(FARFETCH)公式ウェブサイトにてライブ配信された今季のコレクション。ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナは、「DG TOGETHER」をテーマに据え、今の社会で何が起こっているのかに目を向けることからクリエーションをスタートさせた。
日々劇的に変化していくインターネットやソーシャルメディアを通じて社会を見つめることを基盤に、オンラインネットワークの中でクリエイティブな関係性を築いていく“ニュージェネレーション”の若者たちからインスパイア。未来に向けて自己表現していく、その自由な感性と新たな気分がデザインに落とし込まれている。
目に留まるのは、きらびやかなメタリックやホログラムのピースだ。華やかなジャカード生地や箔、スパンコールなどで表現されたメタリックゴールドのスーツは、スポットライトを受けることでより一層輝きと存在感を増す。シャイニーな煌めきを放つシルバーのプルオーバーには、イニシャルチャームやビジューをあしらい、デコラティブに。様々な色の輝きを放つホログラムのジャケットやパンツはスペイシーなムードを描き出す。
また、キラキラと輝くデザインと呼応するようにして、鮮やかな色彩がエレクトリックな雰囲気を演出する。ホログラムのパンツに合わせたタートルネックのニットは、テレビのカラーバーを思わせる配色を採用。サングラスに着けた大ぶりのグラスチェーンも相まってサイケデリックな佇まいを見せる。
ピンク、グリーン、ブルーといったヴィヴィッドなカラーとフラッグチェックを組み合わせたニット、フューシャピンクのファーガウン、ライムグリーンのTシャツに羽織ったターコイズブルーのモヘアカーディガンといったスペクタクルな色彩は、電波に乗って世界中を駆け抜ける奔放な個性を示唆しているかのようだ。
一方、どこか今までの時代を回想するかのようにヴィンテージライクな空気も漂っている。様々なストライプ地をパネルで配した端正なダブルブレストジャケットには金ボタンをあしらい、ダークトーンのフライトジャケットにはビジューを散りばめた。また、種類の異なるグレンチェックのパッチワークジャケットやコート、クラシカルなツイードジャケット、チェーンバッグなど、アンティーク調の風合いやディテールを踏襲したアイテムが目を引く。
さらに、動きのあるオーバーシルエットのウェアも散見された。ゆったりと仕立てたテーラードジャケットにはゴールドのファスナーを張り巡らせ、開閉することで変形させることが可能に。極端なオーバーサイズに仕立てたパフィーコートは、ウエスト部分に切り込みを入れることでダイナミックに躍動する。その他、裏地に手書き風のロゴを総柄で配したトレンチコートや、ヘリンボーンのロングコート、ブライトなイエローのブルゾンなども、大きめのシルエットで登場している。