フェンディ(FENDI)は、2019-20年秋冬メンズコレクションを、ミラノファッションウィーク最終日の2019年1月14日(月)に発表した。
ミラノにあるフェンディのショールームで開催された今回のコレクション。シックなキャットウォーク形式の会場には、EXILE、GENERATIONS from EXILE TRIBE、HONEST BOYZのメンバーとして活躍する関口メンディー、双子モデルのアミアヤ、アーティストのジャクソン・ワンや、ルカ・グァダニーノ、ノア・シュナップ、キアラ・フェラーニが来場した。
今季、クリエイティブ・ディレクターのシルヴィア・フェンディが着目したのは「二面性」。“仕立て服の格式を復活させる機は熟し”たと話すシルヴィア・フェンディの言葉通り、コラージュや象徴的な「FF」ロゴのアレンジなど、多くのエッセンスを投入しながら、未来主義と古典主義を織り交ぜた風格のある上品なスタイルを提案していく。「二面性」という要素のうちの1つに、今シーズンのゲストアーティストであるカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)との対話が挙げられる。
写真やメモ、イメージ、スケッチをコラージュしたプレイフルなプリントは、カール・ラガーフェルドとタッグを組んで生まれた。パリとローマ、お互いの工房を行き来するムードボードがデザインに落とし込まれている。ムートンブルゾンに落とし込まれたコラージュのイメージは、素材の質感によりデフォルメされ、よりポップさが際立つ仕上がりに。ダウンコートは、コラージュの絵柄に加え、キルティングもランダムに施されているため、より一層多彩な要素が盛り込まれているように見て取れる。
左右のちょうど半分で色を切り替えたバイカラーのテーラードジャケットやコーチジャケットなどが登場。表情豊かなレザージャケットは、深みのあるブラウンとブラックがナチュラルに調和している。反対に、はっきりとしたカラーブロックのコーチジャケットは、やや異なるトーンの配色で仕立てられたパンツと連動し、ミニマルな魅力を放つ。ニットウェアや、しなやかな質感のプロンジェ ナッパレザーのウェアは、ジッパーで2つに分けられており、左右前後を機能的に切り替えることが可能だ。
光沢感のある素材や透け感も、散見された要素。シャイニーなベージュの生地で仕立てた、片方がショールカラー、もう片方がラペルとなっている軽やかなジャケットは、カール・ラガーフェルドのスケッチがアイディアの源となった1着だ。その他、オーガンザで身頃をダイナミックに切り替えたジャケットやコート、ゴールドの糸でストライプを描いたニット、レザーのパイピングを施した、透け感のある柄プリントのコートなど、流れるように優雅なきらめきがコレクションを彩る。
アイコニックな「FF」ロゴは、様々な表現にアレンジされてチェーンネックレスやリングにいたるまで、アクセサリーにも施されている。ブラウンのファーで仕立てたコートにはカリグラフィー調であしらわれ、エレガントでクラシカルなムードを演出する。また、ファーブルゾンやボストンバッグには幾何学的な角ばったフォントで、コーチジャケットには、マルチカラーの未来的なフォントで「FF」ロゴが登場した。
クロスボディやハンドバッグ、ベルトバッグとして多彩に使えるバッグ「バゲット」がメンズコレクションに初登場。ラグジュアリーなクロコダイルやミンク、「セレリア」のカーフレザー「クオイオ ローマ」を採用し、豊富なバリエーションを揃える。
また、今シーズンのコレクションではポーター(PORTER)とのコラボレーションを発表。ポーターのシグネチャーであるボンデッドナイロンを採用したビッグサイズで軽量ながら、シックで現代的なデザインの「ピーカブー」と「バゲット」が登場した。