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ファセッタズム(FACETASM)2019年秋冬メンズコレクションが、2019年1月16日(水)フランス・パリで開催された。
会場に選ばれたのは、ステンドガラスが張り巡らされた荘厳な雰囲気のゴシック教会。窓から差し込む柔らかな日差しが、会場の神秘的なムードを高める。今季のショーは、そんな会場とリンクした“ゴシック”なテイストがキーワード。“ちちんぷいぷい”をテーマに、デザイナー・落合宏理がファンタジックな魔法をワードローブへとかけていく。
落合の魔法がかけられたゴシックスタイルは、自由そのものである。天井へとまっすぐ伸びるとんがり帽子には、格子柄のバンダナをセット。そして修道士の衣装を連想させるトップスは、真っ赤なレザーとフリンジによって表現されている。
コレクションを飾るのは、フクロウやライオンをモチーフにしたテキストタイルである。それらを取り入れたスタイリングにも縛りはなく、上下の柄を合わせたセットアップには、ビロードのジャケットを組み合わせてラグジュアリーなムードをプラス。フクロウ柄のゆったりとしたパンツには、オレンジのパーカーとロングコートをセットして、ブランドが得意とするストリートなムードを演出する。
一際目をひいたのは、解体し再構築されたアウター群だ。真っ赤なレザージャケットは、モデルの身体をすっぽりと覆うフード付きポンチョのような姿に。ジップ付きの紫のジャケットは、ポケットや前合わせを逆さまにしたデザインが特徴。その“あべこべ”なディテールに、新鮮さすら感じられる。
大きく波打つシルエットのポンチョは、フェミニンなピンクのツイード生地で制作。その下にはストリートライクなパーカーと、同生地で仕立てたワイドなハーフパンツが差し込まれている。あらゆるやテイストや素材が混在し、既成概念を覆した今季。自由なファッションを心から愛するデザイナーの、遊び心を存分に感じられるコレクションとなった。
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