ジバンシィ(Givenchy) 2019年秋冬メンズコレクションが発表された。
今季のジバンシィは、90年代の異端的個人主義を彷彿させる新しいビジョンを提示。豊富なカラーパレットで、デイウェアからイブニングウェアまで用意した折衷スタイルは、当時のムードを残しながら、現代に再解釈される。
端正なシルエットを描く細身のスーツジャケットやコートには、70年代を彷彿させるゆったりとしたフレアパンツやカラテトラウザーを合わせて。スリムなものとオーバーサイズのピースを組み合わせることで、緩急のあるシルエットを演出するのが今季の特徴の1つである。
またスーツスタイルは、その色使いが逸脱。エレクトリックブルーのセットアップには、オレンジのシャツを、真っ赤なセットアップにはビビッドピンクのシャツをインサート。ポップな色合いの組合せで、アイキャッチなルックを完成させている。
ひと際目を惹いたのは、光の加減によって、多彩な色彩を反射する“玉虫色”のテキスタイル。玉虫色のジャケットには、マットな質感のブラックのシャツやパンツと合わせることで、そのインパクト溢れる光沢をより強調させている。
クチュール的表現も今季を語る上で重要なポイント。白地のプラストロンシャツや、スパンコールを全面にあしらった白ジャケット。そしてクチュールのテクニカルファブリックを使用したウィンドブレーカーには、モワレの艶が加えられている。幅広いスタイリングの中にも、エレガンスを香らせるブランドの拘りが随所に感じられる。
ブルーのロングコートの下に、メタリックブルーのパフジャケットを差し込んでみたり、ダウンジャケットとロングコートを組み合わせたルックが登場するなど、異素材を組み合わせた現代的なレイヤードスタイルも登場。足元には、3つのバックルのモンクブーツやミッドカーフブーツといったフットウェアを掛け合わせることで、フレッシュで若々しいテイストをプラスしている。