ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)の2019-20年秋冬コレクションが発表された。
今季インスピレーションの源になったのは、アメリカの詩人ガートルード・スタインによる詩『Sacred Emily』からの一節、“Rose is a Rose is a Rose is a Rose - 薔薇は薔薇であり、薔薇であり、薔薇である”。時として人や美の象徴とされる薔薇に秘められた強さを、コレクションを通じて表現していく。
一際目を惹くのは、2018年10月に撮影されたドリス・ヴァン・ノッテンの私庭に咲く花々の写真プリント。50種類もの薔薇をはじめ、サルビア、3種類のデルフィニウム、イロハモミジ、クニフォフィア、ローペリ、3種類のダリア...など、秋に咲く花の不完全で欠陥のある姿が、ありのままに写し出されている。
花の写真プリントのせたのは、1940年代から50年代のクチュールを思わせるメンズのテーラリングジャケットや、ボリューミーなキルティングアウター、かすかな光沢を放つイブニングドレス、シースルーのシフォントップスなど。構築的なフォルムから体を包みこむようなシルエットまで様々なピースに、力強くもどこか儚げな花々を配した。
アクセントを加えるのは、存在感溢れるアクセサリー類。パステルカラーのニーハイブーツや、ネオンカラーのフェイクファーストール、オーバーサイズのトートバッグなどがコレクションを彩る。また、スイスのレッグウェアブランド・フォーガルとのコラボレーションによるカシス、ストーン、ワイルドベリー、ライトブルーのストッキングがドリス ヴァン ノッテンのエクスクルーシブカラーとして登場している。