ラッド ミュージシャン(LAD MUSICIAN)2013年春夏コレクションのテーマは「ミニマルアートロック77(MINIMAL ART ROCK 77)」。幻のバンド「裸のラリーズ(Les Rallizes Dénudés)」の数少ない公式アルバム「'77 LIVE」に由来したコレクションスタイルだ。
日本の伝説的ロックバンド「裸のラリーズ」 からインスパイアされたのは「闇の間」。暗闇に溶け込むようなスモーキーかつダークな色合いで、実態のつかめないミステリアスな雰囲気を醸し出す。ミラーボールから放たれる光と轟音のラリーズの音をバックに、黒髪にサングラスのモデルが暗闇の中からゆらりと現れた。
今季のキーアイテムは変形サルエルのボトムス。フロントはタイト、バックスタイルはサルエル風といったように、タイトとルーズとも定義しがたい、変幻自在で微妙な変化を新しいシルエットで表現した。今までに無いデザインと履き易さにこだわり、股上の分量、フロントのデザインに変化をつけたニューシルエットのボトムシリーズだ。
サルエルに合わせるのは、ライダースのディテールをミニマルにおとし込んだジャケット、ベスト、シャツ、トレンチ、Gジャン、スウィングトップ、MA-1、パーカなど豊富なバリエーションのアウター。またロング丈、ドルマンスリーブのカーディガンは縦長のラインを強調しつつ、動きでニュアンスが変わる落ち感の良い素材を使用することで、ラフなシルエットを作り出す。今季メインの柄は、ワインレッドとグリーンを効かせたパンクチェックと輪郭をぼかしたフラワー柄だ。
ブランドの根底に流れる3つのキーワード、ミニマル(MINIMAL)、アート(ART)、ロック(ROCK)を軸に、伝説のバンドのミステリアスさをフィーチャーしたコレクションとなった。