バーバリー(BURBERRY)は、2020年春夏ウィメンズコレクションを発表した。
“エボリューション”をテーマに掲げた今季、チーフ・クリエイティブ・オフィサーのリカルド・ティッシは、バーバリーが設立されたヴィクトリア朝のデザインを、現代に進化させたコレクションを展開。ヴィクトリア王朝時代に流行した「ギンガムチェック」や「フリンジ」、「コルセット」、「ボンネットハット」といった要素が、遊び心と共に新たなデザインに落とし込まれている。たとえば、ブラウスの袖口やドレスなどにあしらわれた長く細やかなフリンジは、歩を進める度に揺れ動き、ダイナミックな躍動感とともに優雅さを演出している。
バーバリーのアイコニックなトレンチコートもアップデート。マキシ丈に仕立てたモデルや、スカラップカットを施してビジューをあしらったデコラティブなデザイン、ギャバジンではなく、アクティブなジャージー素材で仕立てたメンズトレンチコートなど、大胆なアレンジを加えることで新たなトレンチコートの印象を創出している。
中には、トレンチコートのウエスト部分に大胆にカットアウトを施し、そこから体を通す着こなしや、ウエスト部分にトレンチコートを取り付けた変形スカートも登場。象徴的なアイテムにあえて遊びを加えることで、創造の幅広い可能性を示唆した。
現代とヴィクトリア朝を行き来するデザインのみならず、エレガントさやフォーマルな雰囲気とカジュアルさがミックスされているスタイルも今季の特徴。華やかなレースのドレスには、“B”のロゴや“I AM A UNICORN”の文字を配したパッチをあしらい、メンズのセットアップには、異素材の切り替えやウエストバッグ、ビジューの装飾などを加えることで、プレイフルなアクセントを効かせた。
さらに、クラシカルなボンネットハットをベースボールキャップと組み合わせてアップデート。きらびやかなビジューで埋め尽くしてモダナイズした。同素材の袖を取り付けたTシャツ、ルーズなカーゴパンツと組み合わせて、ストリートスタイルに昇華させている。
鮮明に描かれたアニマルモチーフも散見された。木に登るサルを生き生きとしたタッチで描いたドレスや、ダイナミックにトラやシマウマを描いた艶やかなスカーフ地を切り替えたコートなど、アニマル柄を大胆にフィーチャーしたピースが登場。トーマス・バーバリーとリカルド・ティッシの“動物好き”という共通点から生み出されたアニマルモチーフは、エネルギッシュなエッセンスをコレクションにもたらしている。