ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)の2020年春夏ウィメンズコレクションが、2019年10月1日(火)、フランス・パリで発表された。
ルイ・ヴィトンは今シーズン、19世紀末から第一次世界大戦勃発までのパリが繁栄した華やかな時代「ベル・エポック」にインスピレーションを得たコレクションを展開。この時代を代表するフランスの舞台女優サラ・ベルナールを、コレクションを象徴するキャラクターとしても掲げている。当時の雰囲気を現代に呼び起こし、新たな活気を生み出すような「ニュー ベル・エポック」を構築することを試みた。
装飾美術では、花や植物などの有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせによるアールヌーヴォーが大流行した時代。コレクションにはアールヌーヴォーの装飾を彷彿とさせるモチーフを鮮やかな色彩であしらっている。パフスリーブドレスの袖にはランの一種であるカトレヤの花を、フロントにはギリシャ神話に登場するキメラを彷彿とさせるプリントを配した。
カトレヤの花は今シーズンのシグネチャーの1つでもあり、洋服の上に平面的に表現されるだけでなく、立体的なブローチとしても、コレクション全体にロマンティックなムードを与えている。
ドレスはパフスリーブのミニ丈が主流。トップスとスカートの組み合わせも同様で、ふっくらとしたパフスリーブのブラウスにミニ丈のスカートをスタイリングするのがメインだ。時折差し込まれるパンツルックは、テーラードジャケットにロングボトムを合わせたもので、エレガントでありながらダンディズムを感じさせる。
バッグには、トランクに着想を得たクラシカルな新作モデル「ブレード(Blade)」が登場。またLVサークルが特徴の「ドーフィーヌ」バッグには、バックパックやハンドバッグとしても使用できる新型がラインナップされる。
なお会場に設置された巨大ディスプレイには、次世代のエレクトロニック・ミュージックシーンを担うトランスジェンダーのアーティストSOPHIEを投影。代表的楽曲『It's Okay to Cry』をルイ・ヴィトンのために特別に編集したショーミュージックがランウェイに鳴り響いた。