ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)の2013-14年秋冬コレクションでも、2013年春夏に引き続き、ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナがシチリアへ赴き、自ら選んだ一般男性をモデルとして起用した。 彼らの個性、表情に浮かぶ自然な美しさがドルチェ&ガッパーナのインスピレーションの源だ。
敬虔なカトリック信者が多いとされるシチリア。大きく描かれた聖母マリアの像のプリントや教会を思わせるラインストーンの装飾などは、宗教色を濃く感じさせる。カラートーンはブラックやグレーをベースに、鮮やかで深みのあるイエロー、ブルー、レッドなどが花を添える。またプリントやジャカードで描かれたフラワーモチーフは情熱的な色合いだ。
コートやスーツはヴェルヴェット、カシミアを使い、重厚感のある仕上がり。ブランドが貫く、テイラリング・カッティング・素材・ディテールへの忠誠を感じられる美しく均一性のあるストラクチャーが、高級感を醸し出す。フラワーの刺繍を施したヴェルヴェットのコート、レース刺しゅうをあしらったジャケットは、華やかでエレガントな印象だ。足元にはシチリアンスタイルの黒いレザーシューズが合わせられた。