イザベル マラン(ISABEL MARANT)2020年秋冬コレクションが、フランス・パリで発表された。
2019年秋冬コレクションに続き、イザベルマランは今季も80年代のタイムレスなファッションスタイルを追求しているようだ。ランウェイに登場したウィメンズのピースは、ブラウス、ニット、ジャケット問わず一貫してパワーショルダーが基本。丈はウエスト位置で短くカットし、モダンなムードを添えているのが特徴だ。
アイテムごとに異なるそのシルエットへのアプローチも興味深い。柔らかなニットはボディ×アームを立体的につなぎ合わせることで、軽やかなブラウスは構築的なベストとのレイヤードスタイルによって、その独特なフォルムを再現。またツンと上を向く、3Dのエッジィなショルダーラインを組み合わせたワンショルダードレスも観客の目を誘った。
散見されたのは、太めのベルトでウエストマークした“逆三角形”のスタイリング。またコレクション全体に共通することだが、足元はややマニッシュなショートブーツで統一されている。堂々と闊歩するモデル達の姿から映し出されるのは、力強く自信に満ちた女性像。同時に展開されたメンズコレクションの、比較的なだらかなシルエットと対比することで、よりそのパワフルな表情がランウェイに映し出される。
カラーは、アイボリーをはじめ、ブラックやグレーを多用したややマニュッシュな印象。時折現れたシックな花柄によって、静かなフェミニティを感じさせる。また衣服やアクセサリーの装飾には、シルバーのシルバーのスタッズやビーズを取り入れることで、マットな世界に繊細な煌めきを投じていた。