ビューティフル ピープル(beautiful people) 2013-14年秋冬コレクション。今回のテーマは"Whole lotta Love"。ビューティフル ピープルからの"胸いっぱいの愛"が込められたハートフルなコレクションだ。
ホテル「グランドハイアット東京」のシガーバー「マデュロ」を舞台にジャズバンドが生演奏を奏でる中、サロンショー形式とインスタレーション形式の2部構成にて発表。インスタレーションの最後にデザインチーム4名で構成されたバンド「The beautiful people」が登場し演奏を披露するというユニークな演出。メンバーのリハーサルの様子からバックステージなど、通常のコレクション映像とは違った視点で見られるショートムービーも制作した。
シガーバーをイメージしたバーホールは、落とした照明とバンドが奏でるジャジーな生演奏がとってもムーディー。そんな中をモデル達がタバコ片手にゆっくりと歩く。テーマに基づいて、今季はハート型がキー。フェミニンなシフォンのワンピースにブラウスは、袖や裾のラインにハートの形からパターンを引いた曲線的なラインがみられる。コートにつけられた襟元のファーもハートを連想させる。ハート型のクラッチバックは茶目っ気たっぷりに胸元に抱えて。
「高嶺の華」がイメージというフラワープリントのドレスや、ドラマチックなファーといったエレガントなアイテムが登場する一方、マニッシュなセットアップスーツも。深めに取られたバックのダブルのスリットや、ゆとりを持たせたパンツのシルエットが定番アイテムに新たな表情を与える。メンズには、ジャケットコートのチェックププリントや、パイルメルトンのダッフルに使われた、鮮やかながらも品を感じさせるピンクカラーがアクセントとなっていた。
「一生懸命服に気持ちを込めました。そこを感じ取ってもらえたら。」とデザイナーの熊切は落ち着いたトーンで語った。また、自分一人の力ではなく皆の協力があったからこそのコレクションだったとも教えてくれた。今季のコレクションには、ウェアを待つ私たち、共に制作に励んだチームの仲間、そして服に対する熊切の愛が詰まっている。