東京の山種美術館では、開館55周年記念特別展「川合玉堂 ─山﨑種二が愛した日本画の巨匠─」を、2021年2月6日(土)から4月4日(日)まで開催する。
明治から昭和にかけて活躍した日本画家・川合玉堂は、日本の自然や風物を叙情豊かに描きだした作品を手がけたことで知られる。京都で円山四条派の絵画を学び、東京に移ったのちに師事した橋本雅邦の狩野派的な様式を取り入れた玉堂は、伝統的な山水画から近代的な風景画へと画風を展開させたのであった。
「川合玉堂 ─山﨑種二が愛した日本画の巨匠─」展では、山種美術館の創立者・山﨑種二との親交から、同館の所蔵となった玉堂作品を一挙公開。約70点の作品を通して、初期から晩年までおよそ70年にわたる玉堂の画業をたどる。
本展では、初期の代表作《鵜飼》、雅邦の強い影響を受けた《渓山秋趣》などの明治期の作品から、古典的な筆法と写実的な風景表現が一体となった《石楠花》、自然とともに生きる人びとの姿を穏やかに描きだした《春風春水》や《早乙女》、そして戦後の第1回日展に出品された《朝晴》まで、玉堂の名品を展示する。
また、 1930年にイタリアの「ローマ日本美術展覧会」に出品された作品《松籟涛声(しょうらいとうせい)》も、特別に公開される。
そのほか会場では、京都で師事した望月玉泉や幸野楳嶺、東京での師・橋本雅邦、支援者であった山﨑種二など、玉堂をめぐる人びとにも焦点をあて、交流をうかがうことができる作品やエピソードも紹介する。
開館55周年記念特別展「川合玉堂 ─山﨑種二が愛した日本画の巨匠─」
会期:2021年2月6日(土)~4月4日(日)
会場:山種美術館
住所:東京都渋谷区広尾3-12-36
開館時間:11:00〜16:00(入館は15:30まで)
休館日:月曜日
入館料:一般 1,300円、大学生・高校生 1,000円、中学生以下 無料(付添者の同伴が必要)
※障がい者手帳、被爆者健康手帳の提示者、およびその介助者(1名)は一般1,100円、左記いずれかのうち大学生・高校生は900円
※きもの特典:きもので来館した場合、一般 200円引き、大学生・高校生 100円引き
※入館日時のオンライン予約が可能(詳細は美術館ウェブサイトを参照)
※会期、開館時間、出品作品および展示期間などは、都合により変更となる場合あり
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル 電話受付時間:8:00〜22:00)