フィンセント・ファン・ゴッホ 《種まく人》 1888年 油彩/カンヴァス 64.2×80.3cm
点描画を代表するスーラ、シニャック、ファン・ゴッホなどの作品を中心に構成する「印象派を超えてー点描の画家たち」が2013年10月4日(金)より国立新美術館で開催される。
点描とは、絵の具をパレットで混ぜずに、筆触によってキャンバスを覆う「筆触分割」によって描かれる技法。この点描の誕生により、19世紀末から20世紀前半にかけて、ヨーロッパ絵画における「色彩」の捉え方は変革した。
それまでのリンゴなら赤、空なら青、といった所謂、固有色という色に対する固定概念を打ち破る画法が、印象派のクロード・モネや新印象派のジョルジュ・スーラ、ファン・ゴッホによって開拓、確立されたのだ。スーラは細かい筆触で描く技法を特徴とし、それはフィンセント・ファン・ゴッホの絵画にも如実に影響している。
また分割主義の究極の帰結として展示されるのは、ピート・モンドリアン。『赤と黄と青のあるコンポジション』など「色彩の宇宙」と評されたモンドリアンの代表的な作品は、点描の最終形態とも言えるだろう。
今回の国立新美術館での「印象派を超えてー点描の画家たち」では、スーラ、ピカソ、モンドリアン、ブランクーシなど現代美術のコレクターであったヘレーネ・クレラー=ミュラーが設立したクレラー=ミュラー美術館所蔵作品を中心に、92点を展示。クレラー=ミュラー美術館の記録によると、日本で初公開の作品は約55点。作品そのものから受ける美的感覚を重視してヘレーネが集めたと言われることもあり、純粋に豊かな色彩があふれる作品を楽しめるのも、この展示の大きな魅力だ。
前売りチケットは7月1日(月)より国立新美術館、展覧会ホームページ、ローソンチケットなどで販売される。詳しい購入方法は展覧会ホームページをチェックして。
【開催概要】
Divisionism from Van Gogh and Seurat to Mondrian
「印象派を超えてー点描の画家たち ゴッホ、スーラからモンドリアンまで」
開催日:2013年10月4日(金)~12月23日(月・祝)
休館日:毎週火曜日
開館時間:10:00~18:00(金曜~20:00) ※入場は閉館の30分前まで
主催:国立新美術館、東京新聞、NHK、NHKプロモーション
共催:クレラー=ミュラー美術館
後援:オランダ王国大使館
問い合わせTEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
展覧会ホームページ:http://km2013.jp/
全て画像はすべてクレラー=ミュラー美術館蔵 ©Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands