特別展「海幸山幸 -祈りと恵みの風景-」が、九州国立博物館にて2021年10月9日(土)から12月5日(日)まで開催される。
特別展「海幸山幸 -祈りと恵みの風景-」は、古来から日本人が海や山に想いを託して育んできた文化や歴史に着目した展覧会。古代の神話に登場する神の兄弟・海幸彦と山幸彦の物語を紐解きながら、海と山がもたらす豊かな恵みを「海幸山幸」ととらえた作品を、国宝11件、重要文化財24件を含め96件展示する。
「海幸」にまつわる作品として、豊かな海を思わせる巻貝を象った縄文時代の土器《巻貝形片口土器》や、弥生~古墳時代に作られたとされる貝製の出土品などが登場。また、江戸時代の魚図鑑《衆鱗図》には細部にわたって繊細に描かれた鯛や鯵などの姿をとらえることができる。
また、海上交通や大陸との交易によってもたらされた仏像や宝物なども展示。正倉院にも伝わる重要文化財《花鳥獣文杯》は、遣唐使によって海を越えて伝来した銀器。表面には細やかな装飾が施されている。
「山幸」にまつわる作品では、“木”で作られた仏像に注目だ。中でも、《阿弥陀如来坐像(五智如来のうち)》は、仏師・木喰上人の最大傑作とも言われる仏像で、高さ2メートルにも及ぶダイナミックな佇まいを見せる。
また、染紙をちぎって秋の山の彩りを表した伝藤原公任筆《伊勢集断簡 石山切》や、曽我蕭白が富士山と虹をあたたかく描き出した《富士三保図屏風》、うごめく霊山を躍動感とともに表現した谷文晁の《彦山真景図》など、多彩な山の表現を楽しめる。鮮やかな緑の色彩が目を引く国宝《日月山水図屏風》もまた、山野の織りなす神秘的ともいえる造形を大胆に描いた作品だ。
さらに、イノシシやクマといった動物を象った縄文時代の土製品も登場。特徴をとらえた愛らしい佇まいと、体にあしらわれた装飾に注目だ。
【詳細】
特別展「海幸山幸 -祈りと恵みの風景-」
会期:2021年10月9日(土)~12月5日(日)
※会期中、展示替えあり
会場:九州国立博物館
住所:福岡県太宰府市石坂4-7-2
休館日:月曜日
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
観覧料:一般 1,600円(1,400円)、高大生 1,000円(800円)、小中生 600円(400円)
※( )内は前売り料金。販売期間は8月27日(金)~10月8日(金)まで
※上記料金で4階「文化交流展(平常展)」も観覧可能
※団体料金なし
※大学生以下は券売所にて学生証や生徒手帳等の提示が必要
※未就学児、障害者手帳等持参者およびその介護者1名は無料(証明書の提示等が必要)
※その他無料対象者は九州国立博物館公式サイトにて記載
【問い合わせ先】
・チケットに関する問い合わせ:
海幸山幸展事務局
TEL:092-711-5491(平日9:30~17:30)
・展示に関する問い合わせ
NTTハローダイヤル
TEL:050-5542-8600(9:00~20:00/年中無休)