モトナリ オノ(motonari ono)の2010S/Sシーズンコレクション。今回のコレクションのモティーフとなったのは、ジュゼッペ・ヴェルディのオペラ作品である『椿姫 - 原題はLa traviata(ラ・トラヴィアータ)で「堕落した女」を意味 -』のヒロインのモデルとなった、高級娼婦マリー・デュプレシー。
コレクションテーマは「Would you love me?」で、パリの華やかな社交界を強く生き、縁がないと思いつつも最後は愛を求めたヴィオレッタ、椿姫のストーリーを強く連想させる。
グレタ・ガルボが主演した映画「椿姫」やオペラで使用される衣装と比較すると、モトナリ オノのコレクションはモダンなデザインに落とし込んだものだが、ディテール部分では当時の衣装を強くイメージさせる。
社交界の華やかさや夜の世界の妖艶さを、ランジェリーやコルセットなどをイメージしたアイテムで表現した。日本のカルチャーをベースにした、ガーターベルトやストッキングの『絶対領域』も特徴的。それらに、レースやフリルなどの素材やジャケットなどを合わせて、上品さやかわいらしさを巧く出している。チュールを使用したミニドレス。
また、ウェア以外にもシューズが魅力的だった。光沢のあるエナメルレザーのシューズや、ウェア同様にレースを使用したパンプスなどが登場。イタリアで修行した職人に協力してもらい製作された。
最後に、デザイナー本人によると、セクシーとは『甘すぎず、毒のあるテイスト』とのこと。