映画『偶然と想像』が、2021年12月17日(金)全国ロードショー。
映画『偶然と想像』は“偶然”をテーマに描いた3つの短編映画を集約した作品。第71回ベルリン国際映画祭にて銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞し、9月にハンガリーで開催された第17回シネフェスト ミシュコルツ国際映画祭では最高賞にあたるエメリック・プレスバーガー賞を受賞するなど、海外からも高い評価を得ている。
監督を務めたのは濱口竜介。商業映画デビュー作『寝ても覚めても』がカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、村上春樹原作小説を映画化した2021年公開の映画『ドライブ・マイ・カー』が、第74回カンヌ国際映画祭脚本賞など4冠、2022年の第79回ゴールデン・グローブ賞非英語映画賞、第45回日本アカデミー賞優秀作品賞を獲得するなど、世界から最も注目を集める気鋭の映画作家だ。
濱口竜介は『ドライブ・マイ・カー』と『偶然と想像』の2作品で、第56回全米映画批評家協会賞 監督賞も獲得している。
映画『偶然と想像』は、濱口竜介によって初の短編集。“偶然”をテーマにした3つの物語をまとめており、見る者を驚きと戸惑いで満たす新しい映画体験を提供する。濱口竜介自身は、『偶然と想像』について「3つの物語は“偶然”をテーマにしていて、それまで暮らしていた日常からだんだんはみでていく、そのことによって新しい自分を発見していきます」と語っている。
濱口竜介が「どの物語も役者さんが素晴らしく、自分自身が現場で本当に彼らの会話がおきている感覚になり、そしてその会話に引き込まれていきました」と絶賛する実力派キャストの演技にも注目。連続テレビ小説「エール」やドラマ「コントが始まる」、短編映画『春』、ミュージカル『イントゥ・ザ・ウッズ』で存在感を放つ古川琴音などが出演している。
■第1話「魔法(よりもっと不確か)」
撮影帰りのタクシーの中、モデルの芽衣子(古川琴音)は、仲の良いヘアメイクのつぐみ(玄理)から、彼女が最近会った気になる男性(中島歩)との惚気話を聞かされる。つぐみが先に下車したあと、ひとり車内に残った芽衣子が運転手に告げた行き先は──。
■第2話「扉は開けたままで」
作家で大学教授の瀬川(渋川清彦)は、出席日数の足りないゼミ生・佐々木(甲斐翔真)の単位取得を認めず、佐々木の就職内定は取り消しに。逆恨みをした彼は、同級生の奈緒(森郁月)に色仕掛けの共謀をもちかけ、瀬川にスキャンダルを起こさせようとする。
■第3話「もう一度」
高校の同窓会に参加するため仙台へやってきた夏子(占部房子)は、仙台駅のエスカレーターであや(河井青葉)とすれ違う。お互いを見返し、あわてて駆け寄る夏子とあや。20 年ぶりの再会に興奮を隠しきれず話し込むふたりの関係性に、やがて想像し得なかった変化が訪れる。
映画『偶然と想像』
公開日:2021年12月17日(金)
監督・脚本:濱口竜介
出演:古川琴音、中島歩、玄理、渋川清彦、森郁月、甲斐翔真、占部房子、河井青葉
配給:Incline