映画『愛されなくても別に』が、2025年7月4日(金)より全国公開される。主演は南沙良。
原作は、2013年の日本ラブストーリー大賞最終候補作に選ばれた「今日、きみと息をする。」で作家デビューした、武田綾乃による同名小説。武田はテレビアニメ化もされた「響け! ユーフォニアム」やその続編となる映画『リズと青い鳥』の原作者としても知られており、映画『愛されなくても別に』は著作初の実写化作品となる。
主人公は、浪費家の母親に依存され、人生に一度も期待を抱いたことのない大学生・宮田陽彩(みやた ひいろ)。アルバイトや家事に追われ、稼いだ金を母親に渡す生活を送っていた陽彩は、同じバイト先に勤める同級生・江永雅(えなが みやび)の父が“殺人犯”であるという噂を耳にする。
派手な金髪でイヤホンをつけながら接客する雅は、地味な陽彩と正反対の存在。しかし、そんな雅との出会いが、陽彩の人生を大きく変えることに……。今を生きる彼女たちの、“青春逃走劇” に注目だ。
主人公の陽彩を演じるのは、『幼な子われらに生まれ』でデビューを果たし、『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』では報知映画賞やブルーリボン賞など数々の映画賞を受賞した南沙良。ドラマ「ドラゴン桜」や「わかっていても the shapes of love」、映画『女子高生に殺されたい』や『この子は邪悪』などにも出演している。
また、陽彩と同様に”毒親”との関係に悩むキャラクター江永雅役として、『恋は光』の馬場ふみかが出演。青髪に金のインナーカラーを入れた派手髪&派手メイクで、主人公の陽彩に大きく影響を与えることとなる人物を演じる。
主人公・宮田陽彩…南沙良
母親に金を渡し、世話をするために学校に通いながら、朝から晩まで寝る間もなくコンビニのアルバイトと家事に追われている19歳。母親から暴力は振るわれないし、暴言もない。ただ「愛している」と言う言葉で縛られる日々に、緩やかな絶望にさいなまれ、何かに期待することもなく生きている。
江永雅…馬場ふみか
24歳。陽彩の大学の同級生であり、バイト先の同僚。派手な髪色、メイク、ピアスが特徴。「父親が殺人犯」と噂され学内では浮いた存在、母親に売春を強要されていた過去を持つ。次第に陽彩と心を通わせていく。
木村水宝石(きむら あくあ)…本田望結
陽彩と雅と同じ大学に通う女性大生。過干渉な親に育てられ精神的虐待をうけていた。親の支配下から逃れるよう、新興宗教にはまっていく。
堀口順平…基俊介(IMP.)
陽彩と雅のアルバイト先の同僚。アルバイト代を生活費や学費にあてる陽彩とは対照的に、留年した上にお洒落やギャンブルにつぎ込んでしまう。
大山幸太郎…伊島空
雅の父親が殺してしまった被害者の遺族。父親を殺された復讐のため、雅に近づく。
木村美佐子…池津祥子
福岡で暮らしている水宝石の母親。水宝石の行動を監視するように、日々大量の電話をかける。水宝石が心配になり上京してくるのだが……。
宮田愛…河井青葉
陽彩の母親。会社員だが、浪費家。現在は10歳下の彼氏がいる。浪費がやめられず、娘のアルバイト代も使ってしまう。家に彼氏を連れ込むなど欲望のまま生きる女。
映画『愛されなくても別に』の監督は、井樫彩。2016年公開の短編映画『溶ける』にて日本人最年少でカンヌ国際映画祭への出品を果たした注目の監督で、映画『あの娘は知らない』やドラマ「隣の男はよく食べる」なども手掛ける。