ミナ ペルホネン(minä perhonen)の2014年春夏コレクションは「海と砂漠」に見出した共通の美しさがテーマ。
例えば海の水面のきらめきと波打つ砂丘に共通点を見出し、それを色の違いで表現。また魚、珊瑚、サボテンといった、それぞれに生息する生き物などのモチーフが登場する。中には「サンドローズ」という空想上の植物も。渡り鳥の一種であるチドリは、可愛らしいクロスステッチで描かれた。
艶やかな表情を持つリネン地に施したパイルジャカードや、ふっくらとした刺しゅうといったように、表情豊かなテキスタイルは眺めているだけで楽しい。ブランドとしては珍しい幾何学パターンを採用したドレスにも注目。よく見るとひとつひとつは魚のモチーフで、そのプリントは手描きによるにじみが温かみを感じるデザインだ。
カラフルなボビンのモチーフの刺しゅうには、糸が巻かれている様子が繊細に表現されているなど、こだわりは随所に見受けられる。贅沢な肌触りのリネンや柔らかなコットンガーゼなど、ひとつひとつの服に触れているだけで、ブランドの上質な素材に対する追求、丁寧なテキスタイルの製作過程が伝わってくるようだ。