レインメーカー(RAINMAKER)の2022年秋冬コレクションが発表された。
今季もベーシックな洋服に和の装いや伝統的な技法、あるいは現代的な機能性を溶け込ませたコレクションを展開するレインメーカー。その例にたとえば、シックな佇まいのステンカラーコートに華やぎを添える西陣織の生地を挙げられる。300年以上の歴史を誇る老舗「細尾」の生地を、コートの替え襟ばかりでなく、センタープリーツが端正なスラックスやシューズにも採用した。
同じく日本の伝統的な技法について続ければ、ベストに用いた「裂き編み」のふっくらとした質感。裂き編みとは、裂いた布を糸状にして編みあげるものであり、今季は優れた保温性を持つポーラテック・フリースを素材にVネックベストへと仕上げた。手編みならではのざっくりと温かみのある雰囲気はさることながら、機能素材ならではの保温性・軽量性・通気性も兼ね備えている。
一方、日本の装いを洋服へと反映したものには、着物のようなフォルムを採用したベルト付きベストや、これを重ねた中綿入りオリエンタルコートを展開。ベストには、軽量性と保温性に秀でた高機能素材「プリマロフト」を封入し、和のテイストのなかに機能性も組み合わせた。
あるいは、エレガントに波打ってはドレープを織りなすパンツは、日本の袴に着想を得た3プリーツ仕様のワイドシルエット。クラシカルなピークドラペルのダブルブレストジャケットともに用い、セットアップの上品さにダイナミックな表情をもたらしている。
カラーは、端正な佇まいを引き立てるブラック、エクリュ、ネイビー、ベージュやオリーブが基調。そこに、ジャケットに用いた薄く上品なパープルや、ステンカラーコートを彩るオレンジ、西陣織の緻密な柄により、コレクションに華やかな色彩感を添えた。