インド映画『RRR(アールアールアール)』が、2022年10月21日(金)に公開される。監督は、『バーフバリ』シリーズのS.S.ラージャマウリ。
『RRR』は、日本でも2年以上にも及ぶロングランを記録した『バーフバリ』シリーズの生みの親S.S.ラージャマウリが監督を務める新作映画。観る者を奮い立たせ、熱狂させる豪快アクションエンターテインメント作品だ。
『RRR』は本国インドで公開されるや否や爆発的なヒットを飛ばし、本年度のインド国内興行収入No.1を獲得。また、インドでの初日興行収入は約16億ルピーと、『バーフバリ 伝説誕生』『バーフバリ 王の凱旋』を超えて歴代第1位を記録した。
そしてインドだけにとどまらず、北米をはじめ、世界でも話題を呼びハリウッド批評家協会賞ではインド映画初となる最優秀作品賞にもノミネート。第80回ゴールデン・グローブ賞では、「ナートゥ・ナートゥ(Naatu Naatu)」が歌曲賞を受賞。第95回アカデミー賞においても、「ナートゥ・ナートゥ」が歌曲賞に輝いた。
タイトルである『RRR』は、“Rise(蜂起)”、“Roar(咆哮)”、“Revolt(反乱)”の頭文字に由来している。舞台となるのは1920年、英国植民地時代のインド。英国軍に捕らわれた村の少女を救い出す使命を背負った“野性を秘めた男”ビームと、英国の警察官で“内なる怒りを燃やす男”ラーマの2人による、友情と壮絶な戦いの模様が描かれる。
敵対する立場のビームとラーマは互いの素性を知らぬまま唯一無二の親友となっていくが、激動の時代の中で彼らが選ぶのは友情か、使命か?家族、誇り、一国の未来をも背負った2人の運命を、“ラージャマウリ節”全開の豪華絢爛な映像と、比類なきパワフルなアクションの数々、怒涛のストーリー展開で描き出す。
観る者全てに間違いなく「その発想はなかった!」と思わせる、想像の斜め上を行くアクション、そして言葉を交わさず阿吽の呼吸を魅せるビームとラーマの最強バディぶりに注目だ。
ビームを演じるのはN・T・ラーマ・ラオ・Jr.(通称NTR.Jr)。一方、ビームと敵対する男・ラーマは、ラーム・チャランが演じる。
■ビーム役…N・T・ラーマ・ラオ・Jr.(NTR Jr.)
誇り高きゴーンド族の戦士。イギリスの総督に連れ去られた村の娘の奪還のため、首都デリーへ潜伏する。
■ラーマ役…ラーム・チャラン
英国政府に忠誠を誓う警察官。ある“大義”を胸に秘めている。
映画『RRR』を手掛けたS.S.ラージャマウリ監督にインタビューを実施。世界を熱狂させた前作『バーフバリ』シリーズに続く、期待の最新作の魅力や、その舞台裏をたっぷりと伺うことができた。
映画『RRR』の着想源について教えてください。
今回、主人公のモデルとなった二人は、どちらもイギリス植民地時代にインドの独立運動の英雄として知られる実在する人物(※1)です。彼らは僕の出身地である<テルグ語>が話されている地域では非常にポピュラーなのですが、他の州ではあまり知られていないかもしれませんね。インドは、各州によって言語が違う大きな国ですので、その土地にまつわる物語というのは、その土地の人でしか触れることが難しいんですよ。
今回は僕が二人の英雄と同郷という縁があって、その物語に惹かれていたのですが、二人にまつわるリサーチを進めていく中で、とある“偶然”に気付いてしまったんですね。それは別々の州の出身である二人が、20歳過ぎの頃に自分の故郷を出たあと、“空白の2,3年”が共通してあること。事実、現実には二人は出会うことなく生涯を終えてしまったのですが、「もしも二人がその時代に出会っていたら…?」と、僕は想像を巡らせずにはいられなかったのです(笑)。その大胆な発想から誕生したのが、今回の『RRR』というわけ。時代背景も、ふたりが名を残すきっかけとなったイギリス植民地時代を選ぶことにしました。