ジュンヤ ワタナベ マン(JUNYA WATANABE MAN)の2023-24年秋冬コレクションがフランス・パリで発表された。
今季のクリエイションに際して渡辺淳弥の心をとらえたのは、ドイツ・ベルリンで生まれたブランド・インナーラウム(Innerraum)。モータースポーツに用いられるプロテクターの部品など、異なる背景をもつ素材を組み合わせることによって、今まで見たことのない“新しいモノ”を作り上げるインナーラウムのクリエイションは、ジュンヤ ワタナベ マンのこれまでのクリエイションに通じるものがあるという。
今季は、そんなインナーラウムと同じようなロジックでデザインされたアーカイブにフォーカスし、それらをリプロダクトしたコレクションを展開していく。
まず最初に注目したいのは、今季のキーともいえるインナーラウムのアイテムを解体・再構築して仕上げたウェア。端正なテーラードジャケットには、プロテクターが付いた立体的なポケットをあしらうことで、テクニカルな印象に。キルティングベストのフードには、ハードなヘルメットキャップが取り付けられている。
またインナーラウム以外にも、多彩なブランドとのコラボレーションアイテムが登場。ジュンヤ ワタナベ マンからは、ニューバランス(New Balance)とのコラボレーションスニーカーに加え、ギリシャ・アテネ出身のアーティストSimekの作品をプリントしたアウターやTシャツ、オークリー(OAKLEY)とブレインデッド(Brain Dead)によるプロジェクト「オークリーファクトリーチーム」とタッグを組んだシューズなどがラインナップ。
アイ ジュンヤ ワタナべ マンは、耐久性や撥水性に優れた高機能素材「コーデュラ」を使用したパレス(PALACE)とのコラボレーションダウンジャケットをはじめ、リーバイス(Levi's)、カリマー(karrimor)、ティンバーランド(Timberland)、ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)、チャンピオン(Champion)などとタッグを組んだ個性豊かなアイテムを披露した。
カラーは、時折ブラウンやグレーを織り交ぜながらも、あくまでベースとなるのはブラック。多彩なブランドとタッグを組み、クラシカルなテーラードジャケットからスポーティーなダウンジャケットまでテイストの異なるアイテムを豊富なバリエーションで展開しながらも、ブラックで統一することによってコレクションに強い一貫性を持たせているように感じられた。