1906年、「モンブラン」創業。
モンブランは、高級筆記具のブランド。特に万年筆などのライティング・アクセサリーなどでは絶大な地位を築く。レザー製品やベルト、ジュエリー、アイウエア、時計へと展開が広がっている。
筆記具はハンブルクで、革製品はフィレンツェで、時計はスイスでそれぞれ作られている。
ウォッチは、パーペチュアルカレンダーを搭載した「スター」をはじめ「タイムウォーカー」「プロファイル」などのラインがあり、メンズ・レディースともに展開している。
ピアジェ、ボーム&メルシエ、ヴァン クリーフ&アーペルなどを傘下に置くリシュモンのグループに入っている。
エンジニアのアウグスト・エーベルシュタイン(August Eberstein)、銀行家のアルフレッド・ネヘミアス(Alfred Nehemias)、文具商のクラウス・ヨハネス・フォス(Claus-Johannes Voss)が、1906年、ドイツのハンブルクにて創業。万年筆の開発と販売を始める。
1908年、シンプロ・フィラー・カンパニーを設立(後に社名は変更されている)。過去は別に扱っていた、インク容器とペンを一体化するスタイルを打ち出す。1909年、万年筆の「モンブラン」を商標登録。以降、万年筆にはモンブランのブランドネームが用いられる。
モンブランのトレードマークは6つのポイントを持つ「白い星」で、1913年に商標に登録されて以来、現在に至るまでブランドのロゴとなる。白い星はモンブラン峰(ヨーロッパアルプス)の山頂の雪をイメージしている。その他、ペン先の数字「4810」はモンブラン峰の標高を表している。いずれもクラフトマンシップによる最高品質の象徴としている。
1924年、今では伝説となる万年筆、「マイスターシュテュック」を製作。世界的な成功を収める。1935年、万年筆だけではなく、デスクアクセサリーのラインをスタート。
1952年、ブランドのアイコンとなる万年筆「マイスターシュテュック 149」が登場。
1985年、ダンヒルがモンブランを買収。(後にダンヒルをリシュモンが買収)
1990年、モンブラン ブティック1号店が香港にオープンその後、ヨーロッパ初のブティックをパリ、ロンドンにオープンする。
1992年より毎年、特別限定品の高級万年筆、パトロンシリーズと作家シリーズを発表している。パトロンシリーズでは、ヘンリー・テート卿やフランソワ1世を発表。作家シリーズでは、ヴァージニア・ウルフ、セルバンテス、ウィリアム・フォークナーなどを発表している。
1997年、時計のラインをスタート。スイスに時計の工場(製造会社)を設立。優秀な職人を集めて、製作をスタートした。ムーブメントの生産メーカーのミネルバを傘下におさめ、ムーブメントを自社生産に切り替えるなど、時計部門に積極的に投資している。
2014年、マイスターシュテュックの90周年を記念し、90周年のデザインを施した筆記具とマイスターシュテュック ヘリテイジ タイムピースを発売。
2017年、「作家シリーズ」にて『星の王子さま』の作者で知られるアントワーヌ・マリー・ジャン=バティスト・ロジェ・ド・サン=テグジュペリの万年筆やボールペンを展開。1992年から毎年続いている「作家シリーズ」では、ひとりの作家の功績を讃えた筆記具を展開している。
2019年、人気コレクション「モンブラン スターウォーカー」がリニューアルして再デビュー。“宇宙へのあこがれ”を投影しロマンティックに仕上げた万年筆やボールペンを展開。
2021年3月より、クリエイティブ・ディレクターにマルコ・トマセッタが就任。マルコ・トマセッタは過去にプラダ、クロエ、ルイ・ヴィトンのレザーグッズ、アクセサリーの分野で経験を積み、ジバンシィではメンズ・ウィメンズのレザーグッズのクリエイティブ・ディレクターも務めた経歴を持つ。