2014年に創業110周年を迎える三越がショッピングバッグのデザインを2014年4月1日(火)に一新する。1957年から57年ぶりの変更となる。ショッピングバッグのデザインを手掛けたのは親子2代に渡って人間国宝である森口邦彦。伝統的な友禅の技法を用いながら表現する、いわばグラフィックデザインである大胆な幾何学文様が作品の特徴だ。
バッグは森口が日本伝統工芸展60回展に出品した作品である友禅訪問着のデザインをベースに考え出されたもの。きものの柄をそのまま写すのではなく、バッグのためだけに、立体的な構造を考慮した上で、デザインの配置を設計し直し、あらたに染め上げた。4面に描かれた幾何学文様の黒い文様の部分は少しずつ細くなり、あたかも柄が動いているかのように意匠が膨縮を繰り返すことで、4面が全く違った印象を与える。
日本の伝統文化の「未来のシンボル」として多くの買い物客、海外から来る旅行者に喜ばれるバッグとなりそうだ。