アディアム(ADEAM)の2014-15年秋冬コレクションのランウェイショーが、2014年4月9日(水)に東京ミッドタウンホールで行われた。
川端康成の小説『雪国』に登場する芸者、駒子が今季のイメージ。芸者の抜き衣紋にインスパイアされたネックラインのワンピースや、袴のシルエットを意識したマキシスカートなど、駒子の服が現代にタイムスリップしたような装いを披露する。
ファーストルックは、大ぶりの花々が咲き乱れる深いVネックのカクテルドレスが登場。大正時代の着物のような雰囲気を演出するため、生地は帯のような織りのブロケードを使用。上質ながらモノトーンでモダンに仕上げられた素材は、バックの裾を長めにとったドレスや、デコルテがシースルーの襟付きのドレスにも用いられた。その他にも、反物に使うようなヘビーシルクにつばめモチーフをあしらったロングドレスなど、和の要素は素材からも感じられる。
パレットはペールピンク、グレーが続き、中盤からブラックでシックに切り替わる。コレクションでは主人公の小説家の服も描かれているため、途中から英国の紳士服が東京を中心に流行した当時の装いをイメージし、テーラードスーツやチェスターコートなどアウターを中心に展開。ヨークにレザーを使用したコートや、スリムなセンターシームパンツなどマニッシュな着こなしも提案した。