A.P.C.(アー・ペー・セー)とジャマイカ出身のデザイナーであるジェシカ・オグデン(Jessica Ogden)によるワークショップイベント「ソーイン ストラミン(Sewin‘n’ Strummin)」が、2023年10月28日(土)にA.P.C.青山店、10月29日(土)に大阪なんば店で実施。
今回の記事では、A.P.C.と長年のパートナーシップを築いてきたジェシカ・オグデンとのコラボレーションによる青山店でのワークショップの模様をレポート。また、ジェシカとの新たなコラボレーションによる限定アイテムも紹介する。
まずは、A.P.C.とジェシカ・オグデンの関係について触れておこう。ジェシカ・オグデンは、ヴィンテージ・ファブリックへの興味からファッション界に足を踏み入れ、自身の故郷であるジャマイカをルーツとする鮮やかな色・プリント・テキスタイルを駆使して創作を行ってきたデザイナー。
A.P.C.とは、約20年にわたってコラボレーションを続けており、キルトアイテムを展開する共同プロジェクト「A.P.C. キルト」をはじめ、多彩なアイテムを展開してきた。
ワークショップは、A.P.C.らしいミニマルなアイテムに、自分で刺繍を施すことができるというもの。世界の主要都市を巡回してきたイベントだ。日本での参加者には、普段からA.P.C.を愛用している顧客が招待されたという。
ベースとなるアイテムには、人気のロゴキャップをはじめ、クラッチバッグにも使えるポーチ、そして2024年春夏シーズンから定番アイテムとなるトートバッグが用意されていた。すべてA.P.C.のアイコニックなノンウォッシュデニムの素材がベースとなっている。
刺繍する文字は、自分の名前など好きな文字をセレクト。刺繍糸のカラーは「ブロッサム(BLOSSOM)」「シー(SEA)」「サン(SUN)」という3種類のバリエーションから選択可能だ。
文字のデザインは、ジェシカ・オグデンがひとりひとりに寄り添って提案。チャコペンシルを使って、刺繍のガイドラインとなる線を描いていた。また、より刺繍がきれいな仕上がりになる方法をジェシカがアドバイスする一幕も見られた。
刺繍がはじめての人でも参加しやすいよう、ジェシカだけでなくA.P.C.の本国スタッフ、日本スタッフたちが丁寧に教えてくれていたのも印象的。おにぎりやどら焼き、せんべいなどをつまみながら、自分のペースで刺繍を進められ、イベントは終始アットホームな雰囲気に包まれていた。
そして、このワークショップに欠かせないもうひとつの要素が音楽だ。BGMとなる音楽は、A.P.C.の創設者であるジャン・トゥイトゥ(Jean Touitou)が12弦のギターを使い、時折歌声をのせて自由きままに奏でていた。