展覧会「記憶:リメンブランス─現代写真・映像の表現から」が、東京都写真美術館にて、2024年3月1日(金)から6月9日(日)まで開催される。
写真や映像は、他者の記憶や時代に刻まれたイメージを、鑑賞者自身の記憶と結びつけるものだといえる。現場で記録されるルポルタージュやドキュメンタリーにとどまらず、写真や映像においては、時間や空間が隔てられていても、観る者を揺さぶることで目には見えない記憶を伝えることが試みられてきたのだ。
展覧会「記憶:リメンブランス─現代写真・映像の表現から」では、写真や映像が捉える「記憶」に着目。篠山紀信の作品を起点に、日本やベトナム、フィンランドのアーティスト7組の作品を紹介する。
本展の起点となるのは、1970年代写真界の中心にいた篠山紀信が発表した作品だ。一連のポートレート写真による「写真論」であるといえる「誕生日」シリーズや、「生活のにおいや手あか」を捉えたという「家」シリーズを取り上げ、記憶への示唆に光をあてる。
また、会場では、日本やベトナム、フィンランドで注目を集めるアーティストによる、新作や日本未公開作などを公開。たとえば、彫刻家の小田原のどかは、東京都写真美術館が所蔵する「上野彦馬関連資料(故梅本貞雄氏所蔵)」を取り上げ、彫刻と写真の関連に目を向けた新作を発表する一方、ベトナム生まれのグエン・チン・ティは、ベトナム初の原子力発電所が建設される計画を題材とした重要作《パンドゥランガからの手紙》を日本初公開する。
展覧会「記憶:リメンブランス─現代写真・映像の表現から」
会期:2024年3月1日(金)〜6月9日(日)
会場:東京都写真美術館 2階展示室
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
開館時間:10:00〜18:00(木・金曜日は20:00まで)
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(4月29日(月・祝)、5月6日(月・振)は開館)、5月7日(火)
観覧料:一般 700円、学生 560円、中学生・高校生・65歳以上 350円
※小学生以下、都内在住・在学の中学生、障害者手帳の所持者および介護者(2名まで)は無料
※毎月第3水曜日は65歳以上無料
※オンラインで日時指定チケットを購入可
■参加作家
篠山紀信、米田知子、グエン・チン・ティ ベトナム、小田原のどか、村山悟郎(コンセプト:池上高志(サイエンス)+村山悟郎(アート)、実装:Alternative Machine + Qosmo, inc.)、マルヤ・ピリラ フィンランド、崔聡子+蔵原智子
【問い合わせ先】
東京都写真美術館
TEL:03-3280-0099