映画『室町無頼』が、2025年1月17日(金)に公開される。主演は大泉洋、監督は入江悠。

垣根涼介の歴史小説『室町無頼』を映画化

映画『室町無頼』は、垣根涼介の史実に基づく歴史小説を原作とするアクション・エンタテインメント作品だ。

舞台は室町時代。大飢饉と疫病が同時に国を襲う中、8代将軍・足利義政の政権下で、時の権力者たちは享楽の日々を過ごし、効果的な対策もせず、人々は貧困に苦しんでいた。これらが原因となり、後に後継者問題や権力闘争に発展、応仁の乱が起こるのだが、『室町無頼』は、その少し前の時代の物語だ。

倒幕と世直しが野望の“無頼漢”たち

その状況下で倒幕と世直しを画策するものがいた。“無法な行いをする者、またはその行為”を意味する「無頼(ぶらい)」たちだ。残っている史料は少ないものの、確かに実在はしていたそうで、実際に権力者に立ち向かうため一揆を起こす勢力は数々と存在した。『室町無頼』では、腐りきった政治と世の中を叩き直すため命がけの戦いに挑み、自らの力で時代を切り拓いていく「無頼」たちの様子、親しかった二人が信念を貫きつつも時代や立場によって敵対する関係へと進んでいく姿を描く。そして、スケールの大きい一揆の場面や迫力満点の殺陣、本格アクションに注目して欲しい。

映画『室町無頼』登場人物／キャスト

主演の大泉洋をはじめ、堤真一、長尾謙杜、松本若菜、柄本明、北村一輝といった錚々たる顔ぶれが共演を果たし、“骨太な時代劇”を完成させた。

主人公・蓮田兵衛(はすだ ひょうえ)…大泉洋
剣の達人。腐りきった室町幕府を倒し、古き世を終わらせようと画策する無頼漢。己の腕と才覚だけで混沌の世を泳ぐ自由人であり、大飢饉と疫病で困窮にあえぐ牢人や馬借・車借を束ねて一揆を起こす。世直しのためには、自ら「捨て石」になることも辞さない。

才蔵(さいぞう)…長尾謙杜
天涯孤独の身で、自己流の棒術で生計を立てた極貧生活を送る中、兵衛に出会い、その生き様に心酔する。地獄さながらの修行を経て、「六尺棒」の超人的な棒術を身につけ、兵衛とともに戦いに出る。

名和好臣(なわ よしおみ)…北村一輝
足利義政に仕える有力大名。困窮している民を横目に贅沢な暮らしを送る。

唐崎の老人(からさきのろうじん)…柄本明
一見ヨボヨボのジジイだが、棒術の達人。兵衛と才蔵の師匠。

芳王子(ほおうじ)…松本若菜
高級遊女にして、男たちの間を漂う絶世の美女。かつては道賢、いまは兵衛の想い女で、ふたりの間を取り持つ。

骨川道賢(ほねかわ どうけん)…堤真一
300人もの荒くれ者を抱え、幕府から京の治安維持と取り締まりを任される警護役の首領。兵衛とは腐れ縁であり、悪友。一揆を仕掛ける兵衛を止めにかかり、対峙することになる。

監督・脚本は入江悠

監督・脚本を務めるのは、『ビジランテ』や『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』、『あんのこと』で知られる入江悠。8年前に原作小説を読んだ入江は、室町時代の事象を詳しく調べたうえで脚本を仕上げたという。