ジュンヤ ワタナベ(JUNYA WATANABE)は、2024-25年秋冬ウィメンズコレクションを2024年3月2日(土)にフランス・パリで発表した。
衣服と彫刻のコントラストの美しさを表現したという2024-25年秋冬シーズン。まず注目を集めたのは、巨大で鋭角な立体装飾だ。三角形のフォルムに沿ってドレープを描くマントや、骨組みの縁取りに沿って立体的に解体されたジャケットなどが登場した。
ベルトを連ねたプリーツスカートには、連なる三角体をハーネスのようにしてコーディネート。身体の造形となじまず交わらない、直線的なフォルムが彫刻のような佇まいを形作る。
徐々に立体の装飾は形を変え、ドレスのウエストに配された棘のようなモチーフや、カーブを描きながら抽象的に身体を覆う鎧のような装飾が披露された。艶やかなフェイクレザーで作られた装飾がハードな一方で、中に着たブラックのウェアは柔らかなムードなのが印象的。エレガントなドレープの浮かぶパンツや、しなやかなレース地ときらめく素材を組み合わせたドレス、色鮮やかな花柄のドレスなどが硬質なフェイクレザーと対比を描いている。
また、ドレスのクリノリンやバッスルを連想させる造形も印象的。本来はドレスのボリュームを持たせるため内側に配される骨組みをあえて外側に出した形で展開している。骨組みそのものをフェイクレザーで組んだものから、ドレスにフェイクレザーの切り替えを施すことでバッスルのようなシルエットに仕上げたものまで、多彩なバリエーションが登場している。
アーマースタイルもアイキャッチ。テクニカルな素材使いで肩や腰を拡張しつつ身体をガードするようなデザインのコートやポンチョ、ジャケットが披露されている。また、メタルの装飾を施したパワーショルダーのコートや、スタッズ付きのフェイクレザーベルトを幾重にも連ねてたすき掛けにしたハーネスも防具のように身体を覆っていた。
また、ランウェイにはホカ(HOKA)とコラボレーションしたブラックのスリッポンシューズが登場。ブラックのアッパーにチェーンの装飾を施し、アクセントを効かせている。