ホウガ(HOUGA)の2024-25秋冬コレクションが発表された。テーマは「ささやかな冒険(modest adventure)」。
毎シーズン、“ホウガの国の物語”をインスピレーション源にロマンティックなコレクションを提案しているホウガ。その「エピソード05」となる今季、デザイナー石田萌がテーマとして掲げるのは「ささやかな冒険」だ。
ホウガの国を飛び出して、自分の信じる道をどこまでも求める冒険家。小さな雑草のように強く、永遠にとめられない静かな冒険。そんなイメージを洋服に落とし込んだという今季は、アウトドアテイストのピースが中心。複数のポケットを配したフィッシャーマンズベストや、ミリタリージャケットといった機能服を、たっぷりのフリルやギャザーでガーリーに再解釈している。
たとえば、ウォッシュ加工を施したサファリコートには、たっぷりとギャザーを寄せたシアードレスを合わせて、本来無骨な印象のアウトドアルックをロマンティックに引き寄せているのが印象的。シルバーのラメ糸でシャーリング加工を施したサファリハットもまた、儚げなムードを加速させている。
秋冬コレクションでありながら、どこか軽やかなムードが漂うのは、素肌を覗かせるカッティングによるものだろう。小さなクローバー柄の中綿キルティングコートは、パズルのようにパーツを繋げたり、切り離したりして、シルエットを変化させられる仕様に。スカートはウエストのサイドを切り込んだり、太もも部分を丸くくりぬいたりして、抜け感を演出している。
ユニークなオリジナル素材が次々登場するのも、生地にこだわるホウガならでは。中でも目を惹いたのが、透け感のあるソフトグリーンの生地に、毛足の長いペールピンクのフロッキープリントとシュリンク加工を施したロングドレス。生地表面の凸凹感とスカートの立体フォルムによって曲線チェックがさらに歪み、水中の中で揺らめいているような独特の表情に。
カラーリングは、今季のテーマである「ささやかな冒険」にインスパイア。パレットの中心であるカーキやブラック、ライトグレーは、“冒険家の挑戦”、いきいきとしたピンクやグラスグリーンは“小さな草花”、ホワイトは“静かな情熱”を表現したものだという。