出版160周年記念「不思議の国のアリス展」が横浜高島屋ギャラリーにて、2024年4月17日(水)から5月6日(月・振休)まで開催される。その後、大阪高島屋、名古屋の松坂屋美術館へ巡回予定だ。
1862年、数学講師のルイス・キャロルが、舟遊びをしていたリデル家の3姉妹のために聞かせた即興の作り話がもとになった『不思議の国のアリス』。その2年後の1864年、ルイス・キャロルはその即興の話に挿絵を添えて、世界で1冊の本『地下の国のアリス』をリデル家の次女アリスにプレゼントした。これが、後に170以上の言語に翻訳されるまでになった不朽の名作『不思議の国のアリス』の原型である。
「不思議の国のアリス展」は、風刺挿絵画家のジョン・テニエルが挿絵を担当し、1865年にロンドン・マクラミン社からルイス・キャロルのペンネームで出版された『不思議の国のアリス』の原点に迫る展覧会。会場では、マクラミン社が所有する、日本初公開となるカラー原画など約250点を展観する。
1865年に初めて出版された『不思議の国のアリス』では、ルイス・キャロルの挿絵をもとに描かれたテニエルの挿絵が採用され、現在のアリスのイメージを形作ることになった。その後、ハリー・シーカーがテニエルの挿絵の一部をカラー化し、青いドレスに白いエプロン、金髪、髪には青いリボンというアリス像が確立された。
やがてジョン・マックファーレン、ディズ・ウォリスらの手により、『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』の挿絵は全てカラー化され、現在に至る。
会場では、『不思議の国のアリス』の挿絵を手掛けたハリー・シーカー、ジョン・マックファーレン、ディズ・ウォリスによるカラー原画のほか、ルイス・キャロルがアリスにプレゼントした『地下の国のアリス』(復刻版)、『不思議の国のアリス』のオリジナル木版から再プリントしたジョン・テニエルの挿絵集、さらにはルイス・キャロルの貴重な資料も展示される。
これらの展示を通して、『不思議の国のアリス』のはじまりの挿絵から最新のものまで、約160年の挿絵の変遷を目の当たりにすることができる。時代により異なる描かれ方など、比較しながら楽しむことができそうだ。
また、カラー原画や再プリント版画には、物語の一節も添えて紹介。物語を知らなくても、どのようなシーンの原画なのか楽しめるような展示になっている。
出版160 周年記念 「不思議の国のアリス展」
会期:2024年4月17日(水)~5月6日(月・振休)
会場:横浜高島屋ギャラリー 8階
住所:神奈川県横浜市西区南幸1-6-31
時間:10:00~18:30(19:00閉場)
※最終日は~16:30(17:00閉場)
入場料:一般 1,200円(1,000円)、大学・高校生 1,000円(800円)、中学生以下無料
※( )内は前売り料金。
■巡回情報(予定)
・大阪会場
会期:2024年5月9日(木)~5月29日(水)
会場:大阪高島屋 7F グランドホール(大阪府大阪市中央区難波5-1-5)
・名古屋会場
会期:2024年8月3日(土)~9月21日(土)
会場:松坂屋美術館(愛知県名古屋市中区栄3-16-1 名古屋松坂屋 南館 7F)