企画展「没後50年 初山滋展 見果てぬ夢」が、2023年11月30日(木)まで、長野・安曇野ちひろ美術館にて開催される。
初山滋(はつやま しげる)は、1991年21歳の時に児童文芸誌『おとぎの世界』表紙を描き注目を集めて以来、大正から昭和にかけての50年余りにわたり活躍した童画画家。江戸の装飾美に西欧のモダンな要素を融合させ、自由な表現を落とし込んだ絵は、没後50年を経た今もない新鮮さを失わず人々を魅了し続けている。
企画展「没後50年 初山滋展 見果てぬ夢」では、初山滋の人生を辿りながら、童画や木版画、装丁画、絵本の原画、貴重な資料など約170点を展示。流麗な線と明澄な色彩で描かれた煌めきに溢れる世界観を楽しむことができる。
初山は日本初の本格的な絵雑誌『コドモノクニ』にも数多くの作品を発表した。会場では、1935年に出版された初めての画集『初山滋童画集』にも選ばれた代表作を展示する。
また、戦時中に子どもの本の仕事が徐々に減っていった初山は、時局に合った絵は描かずに、自画・自刻・自摺の創作木版画の制作に熱中。本展では、手摺の私刊本や「彫りすすみ」の手法で制作された希少な作品などを展示し、童画画家としてだけでなく木版画という画業についても紹介する。
さらに、戦前からアンデルセン童話の書き手としても評価を得ていた初山による、『にんぎょひめ』『おやゆびひめ』『マッチうりのしょうじょ』といったアンデルセン童話の絵本も紹介。加えて、チャイコフスキーのバレエ曲を絵本にした『はくちょうのみずうみ』、宮沢賢治の童話集など、戦後に出版された絵本原画の展示も行う。
企画展「没後50年 初山滋展 見果てぬ夢」
会期:2023年9月9日(土)~11月30日(木)
※会期は予告なく変更になる場合あり
会場:安曇野ちひろ美術館 展示室4
住所:長野県北安曇郡松川村西原3358-24
開館時間:10:00~17:00
休館日:水曜日(祝休日開館、翌平日休館)
出展作品数:作品 約140点、貴重書を含む書籍資料 約30点
料金:大人900円 / 高校生以下無料
※団体(有料入館者20名以上)、65歳以上、学生は700円
※障害者手帳提示者、付き添い者1名まで無料
※年間パスポート3,000円
【問い合わせ先】
TEL:0261-62-0772
(受付時間:10:00~17:00)
※3月 10:00~16:00/GW/8月 9:00~17:00、休館日、冬期休館期間中を除く