ディオール(DIOR)の香水をめぐる展覧会「ミス ディオール展覧会 ある女性の物語(Stories of a Miss)」が東京・六本木ミュージアムにて、2024年7月15日(月・祝)まで開催される。
「ミス ディオール」は1947年2月12日(水)、クリスチャン・ディオールが初となるコレクションを発表した日に誕生したアイコンフレグランス。女性たちの自由と幸せを願い、誰もが笑顔になってほしいとの思いが込められている。千鳥格子柄のクチュール リボンがあしらわれ、“スーツのように裁断された”ボトルは、1950年の「ヴェルティカル」ラインから着想を得ているのが特徴だ。
そんな「ミス ディオール」に現代の解釈を加えた新作香水「ミス ディオール パルファン」の発売を記念して、世界中を巡ってきた「ミス ディオール展覧会」が日本に上陸。「ミス ディオール展覧会 ある女性の物語」と題した展覧会では、ディオールが受け継ぐ卓越したクチュール作品やオブジェ、アーカイブコレクション、アーティストとのコラボレーション作品を一堂に展示する。
本記事では、各展示の見どころから会場の構成、展覧会内のブティックにて購入できるフレグランスやイベント限定サービス、併設カフェーメニューまでを詳細にレポート。まず、入口にて「ミス ディオール」のフレグランスボトルを模ったオブジェが出迎えてくれる。
展覧会は、「ミス ディオール」誕生からの約80年間を振り返る展示からスタート。代々の香水はもちろん、クチュールドレスやスターモチーフ、ナタリー・ポートマンの広告など、メゾンを形づくるにあたって重要なピースが壁面に勢ぞろいする。
会場を進むと、幾千もの花々が刺繍されたクチュール ボウが目を惹く「ミス ディオール パルファン 限定エディション」が登場。フランス出身のビジュアルアーティスト、エヴァ・ジョスパンとのコラボレーションのもと、オーガンジーリボンとトランクに繊細な刺繍が施されている。世界150個限定のフレグランスは、日本国内でも発売している。
続いてゲストを待ち受けるのが、“フローラル ガーデン”をイメージした幻想的なスペース。中央には、1949年に発表したクチュールドレスのレプリカを設置した。周りの“花のめしべ”のようなフォルムをしたオブジェに近づくと、ローズ・ジャスミン・オレンジブロッサムといった「ミス ディオール」のキーとなる華やかな香りを感じられる。
ここからは、フレグランス名の由来となったクリスチャン・ディオールの妹・カトリーヌや、メゾンを象徴する千鳥格子模様、サテン生地のクチュール ボウなど、ムッシュ・ディオールの独創的なインスピレーションに迫る。当時の写真やワードローブ、スケッチ、香水とともに、「ミス ディオール」の歴史を紐解いていく。
また1967年9月11日(月)、メゾン初のレディトゥウェア コレクションとしてパリで発表された「ミス ディオール ライン」が、本展にて世界初公開。多彩な色彩や装飾を用いてフレッシュかつ幻想的に表現し、日常に気軽に取り入れられるエレガンスを提案したレディトゥウェアは、「ミス ディオール」の輝きを体現しているといえる。