ダンヒル(dunhill)の2025年春夏コレクションが、2024年6月16日(日)、イタリアのミラノにて発表された。
ブリティッシュな装いを軸に、春夏らしい軽快さを漂わせた、今季のダンヒル。その最たる例がテーラリングであり、身体にフィットする端正でシャープな仕立てをこそ基調としつつも、軽やかな素材感で仕上げている。
たとえば、グレンチェックやヘリンボーンなどを用いたテーラードジャケットは、その柄が持つクラシカルな印象はそのままに、軽快な素材で仕立てている。また、軽やかなウールを用いたジャケットは、ペールトーンのカラーを採用し、見た目にも涼しげに。ジャケットはシングルブレストやダブルブレスト、ノッチドラペルやピークドラペルをともに用いるなど、幅広いバリエーションを取り揃えた。
一方、カーコートやドライビングジャケットといったアウターには、撥水加工を施したリネンを採用し、そのハリ感でもって立体的なシルエットを叶えている。何より、ダンヒルが自動車の普及を背景にオープンカーでも使用できるアイテムで成功を収めたという歴史が、ここでは反映されている。
また、多様なテーラリングに見るフォーマル・ドレッシーな装いばかりでなく、カジュアルやスポーティといったインフォーマルなウェアも数多く取り入れることで、コレクションにいっそう豊かさがもたらされている。レザーを用いたジャケット、スポーティなボーダーニットなどを、その例に挙げることができるだろう。
カラーは、ネイビーやブラックといったテーラリングのベーシックカラーに加えて、グレー、アイボリー、ベージュ、カーキといったニュアンスに富んだ色味を採用。テーラリングを軸としたコレクションに、爽やかな息吹を吹き込んだ。