5351プール・オム エ ラ・ファム(5351 POUR LES HOMMES ET LES FEMMES)の2015-16年秋冬コレクションが、2015年3月16日(月)に東京・浜松町で開催された。ブランド創業25周年にして10年ぶりに東京コレクションに戻ってきた本ブランド。もう一度原点に戻るランウェイが幕を開けた。
ブラック一色で統一された静寂の序盤。ジャケットの上にロングコートを羽織り、足元にはブーツ。不良のような印象で大人っぽいスタイルを着こなせるのは、それぞれのアイテムのラグジュアリーな素材感と、無駄を省いたシルエットのおかげだろう。トレンチコートやピーコート、チェスターコートなど、コートのバリエーションは多く、特にロングコートを肩にかけるスタイルが多く登場した。
ブラックにホワイトが混じり、そして赤に染まってく中盤。シースルーや、ラメ入りのウールで作られたウィメンズのスカートは、セクシーかつエレガントなブランドのイメージそのまま。また、えんじ色のセットアップやチェック柄のセットアップなど、遊び心溢れるスタイリングを完成させたメンズも注目を引いた。レッドカラーのレザーライダースは、男女ともにロックなイメージを加速させる。
そして最後はフォーマルなパーティースタイル。この流れは25年前からブランドが貫いてきたものだという。タキシードの下にレザーのベスト、頭にはハットというロックスタイルや、スーツの上にボリュームのあるブラックコートのモードな着こなし、そしてドレスにリアルファーコートを羽織ったシックなスタイル。ブランドが掲げるキーワードを惜しむことなく織り交ぜながら、ランウェイ上のパーティーは終わりを告げた。
「THE NEW RULES」をキーワードに掲げたデザイナーの小村と高橋。今の自分達だったらこんな服を着てみたい、という“大人の遊び服”を作り上げたと語る。25年の時を経て、改めてショーという形で“今”のブランドの姿をランウェイ上で披露した彼らの目は、世界という舞台も見据えていた。