アジアンファッションミーツトーキョー(Asian Fashion Meets TOKYO)が、2016年春夏コレクションを東京・渋谷ヒカリエで発表した。レナン・パクソン(Renan Pacson)、ケン・サムディオ(KEN SAMUDIO)、ジョン・エレラ(John Herrera)が参加。
■レナン・パクソン
ハーフパンツやフーディ―、スニーカーなどを取り入れ、ストリート色の強いファッションを提案。また「解体」も一つのキーワードとなり、ライダースジャケットを変形させたベストや、ストールに穴をあけベストへと昇華させたもの、ロングスリーブをノースリーブへと変えたトップスなど、ユニークなアイテムが揃った。
モノトーンでまとめあげハードな印象だが、生地にパイナップルの繊維を使用したりと「オーガニック」の考え方を大切にしているのが、レナン・パクソンの面白さである。
■ケン・サムディオ
洋生物学教授からアクセサリーデザイナーに転身したケンが届けるのは、海の世界を描いたアイテムたち。ピンクやブルー、イエローなど鮮やかな色彩をときにうねるように、ときに流れるように重ねあわせ「珊瑚」のようなジュエリーを制作した。
ショーでは、大振りなネックレスをクロスボディにしたり、バングルを3つ組み合わせたりと、コーディネートの幅を広げていたのが印象的である。
■ジョン・エレラ
今季はフィリピンの海洋生物からインスピレーションを受け、「生物蛍光」をテーマに設定。ベースは黒一色で統一し、その上にオレンジやグリーンなどの蛍光色をのせ、深海の闇の中で輝く生き物たちを表現した。
体を斜めに走るフリルや、胸・襟元にうろこのように並んだパーツは、タイトドレスやボレロ、フレアワンピースなどに配されている。シースルー素材を部分的に採り入れ、ブラックというカラーから豊かな表情をひき出しているのも興味深い。