メゾン キツネ(MAISON KITSUNÉ)の2017年春夏メンズコレクションは、50年代のシックな要素をヒントに、フレンチな気品や幻想、優雅さへと回帰。
映画『ぼくの伯父さん』に登場する、伝説的な邸宅「ヴィラ・アルペル」を思わせるヴィヴィッドな原色によって引き立てられた、ニュートラルなブラックやネイビー、グレーをベースにしたパレットで、独特の世界観を演出する。
ベーシックで体になじみやすいアイテムでありながら、サイズ感やシルエットのバランスが絶妙な色気を放つ。7〜8分丈にスタイリングされた裾や袖は、タイトでありながらも窮屈さは一切感じさず、むしろ心地よい抜けを全体にもたらしている。
楽しげでレトロな色合いのプリントは、映画『ぼくの伯父さん』の監督であるジャック・タチの代表的な作品をリスペクトしたもの。「ヴィラ・アルペル」にある魚の噴水彫刻は、ラメ糸を使用した総柄ジャカードへ落とし込まれ、主人公であるムッシュ・ユロは、ブランドの象徴的なキツネの姿に、その面影を垣間見せる。
別のタチの作品『Playtime』からは、“Playtime With Maison Kitsuné”のグラフィックが登場。都会の夏や海のバカンスで活躍しそうな、プレイフルなワードローブが、50年代のノンシャランな雰囲気と現代のミニマルな息吹により完成された。