バーバリー(BURBERRY)の2016 セプテンバー・コレクションがイギリス・ロンドンで発表された。メンズとウィメンズを同時に発表し、ランウェイショー終了直後から店舗およびオンラインでの購入が可能となる初めての試みを取り入れたコレクション。ベースとしたのは、長い間、人の生活様式や文化、服装を見てきた“家”である。
また、デザインのヒントはイギリスを代表する女流作家であるヴァージニア・ウルフの作品からも得たという。「主人公が男性としても、女性としても生きる」彼女の作品は、今季のジェンダーレスなランウェイとつながる部分がある。
メンズライクなミリタリージャケットとボウタイブラウスを合わせたクラシカルな装いは女性モデルに、ラッフル付きのビックサイズシャツは胸元を大きく開け、センシュアルな装いでメンズモデルに。性差を撤廃したコーディネートがランウェイを創り上げていく。
スタイリングでは、ラッフルやシルク、レースなどの貴族的エメレンツと、デニムやスエットなど日常を想わせるものを共存させている。つまりは、相反するものの融合。ひとつのルックの中でそれが顕著に感じられる。“家”を連想させるパジャマのようなパンツに、豪勢なブラウスとヘビーなアウター、はたまたエレガントなシアードレスにカジュアルなショートパンツのレイヤードといった具合だ。
テキスタイルは、イギリスで活躍したインテリア・ガーデニングデザイナーのナンシー・ランカスターによるものである。これもまた“家”を結び付けうる要因であろう。時折現れたのどかなグリーン、センセーショナルなイエローはそこに基づく。そして、ヴィクトリア調のテキスタイルも彼女から派生したものだ。“パジャマストライプ”と溶け合ったラグジュアリーなヴィンテージ風の色柄が今シーズンを大きく彩っている。
また、先述したように終了直後からこのコレクションに登場したアイテムは全て購入ができる。特に、2016年9月25日(日)までの期間、バーバリー表参道では日本店舗の中で一番豊富なラインナップを揃えており、今回のインスピレーションに関する展示も行っている。